予想通りの名作！ これはシュールなもう一つの「スウィート17モンスター」。 シュールすぎて、間違いなく観る人を選びます（笑）。 ♢♢♢ 高校を卒業したばかりの無二の親友、イーニドとレベッカ。 同級生をよそに、進学せず同居しながら社会人生活を始めようとする2人。 しかし仕事をしながら徐々に自立していくレベッカに対して、いつまでも世間に適合できず、仕事もないイーニドの溝は徐々に拡がっていく。 そんな中、知り合った冴えない中年男シーモアを振り回しながらもイーニドの堂々巡りの自分探しは続く。 ♢♢♢ イーニド役のソーラ・バーチがとにかく天才すぎる。 途中からどんどん本来の美しさが神がかってくるスカーレット・ヨハンセンも霞む圧倒的な存在感。 そして中年男を演じる名優スティーヴ・ブシェミがまたとてもいい。 前半のレベッカとイーニドの物語、後半のイーニドとシーモアの物語、どちらも見どころたっぷりで、ステキなセリフいっぱいの脚本はオスカー脚色賞ノミネートに相応しい出来。 ♢♢♢ 絵が得意なイーニドが日記代わりに描いてるスケッチブック、全部見せてほしかったな〜。 原作のダニエル・クロウズの同名コミックはいつか入手します(^^)。 ♢♢♢ 90年代のまだ携帯のない時代の話なので、ティーンの遊び方というか暇つぶしの仕方がある意味新鮮でした。 今なら間違いなくスマホをいじってる大量の時間を、苦悩・葛藤・悶絶しながら過ごしてたあの頃の時間の流れ方がすごく愛おしくみえました。