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夜、鳥たちが啼く
平均 2.8
若くして命を絶った作家、佐藤泰志氏の原作を映画化したものはほとんど観ています。 短編含め小説もいろいろ読んでいますが…。 映画になった作品はそれぞれ違う監督が手掛けていて好きなものがたくさんあるのに、今回が一番残念に思えた。 若くして小説で賞を獲ったあと、今では売れない作家として生きている慎一(山田裕貴)。 恋人と別れ、暮らしていた家にシングルマザーの裕子(松本まりか)が引っ越してくる。 裕子は慎一の先輩の元妻。 裕子に母屋を貸し、自分は離れの部屋で小説を書き続ける。 2人の不思議な関係はどうなるのか…そんなストーリー。 この原作の短編小説はまだ読んでいない。 今回はタイトルの「夜、鳥たちが啼く」の意味も何だかわからなかった。 ただ近くで啼いているだけ。 辛口覚悟で言わせてもらえば、役者に不満もあった。 山田裕貴はモラハラ、DVはお手のもの、そんな印象が強いが今回も恋人 文子に対する暴言、暴力はやはりうまい。 そんな男の本性って裕子と一緒に暮らしても変わらないと思う。 そしてやっぱり松本まりかさん。 アニメ声はともかく、演技が未熟で見ていられなかった。 幼い息子アキラを寝かしつけると夜の街に出かけ男性と関係を持つ。 そんなやるせなさや孤独感も演じきれていない。 2人の絡むシーンは長過ぎ。 この監督の見せ場なんだろうけど、何だかな~。 最後に延々と続く「だるまさんが転んだ」、神社でポーズを作るシーンとか見ていてどんどん気持ちが褪めていく。 佐藤泰志氏も大きな賞の候補に何度もなるけれど、小説家の道に迷いが出て一時 大工になろうとした。 そしてまた小説家として生きる決心をし、迷い苦しみながら執筆したと思う。 その辺は慎一も同じだろうけど、とにかく佐藤泰志氏の作風に合っていないと言うか…。 と言うより、佐藤泰志氏はこんな男女を書かないだろう。 生きていてどこか物悲しい、そんな雰囲気さえなかった。 タイトルの意味よ、どこに消えた。 話題になる人をキャストするより、しっかり演技できる人を選んで欲しい。 とても残念な作品だった。