レビュー
アリちゃんパパ

アリちゃんパパ

2 years ago

5.0


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デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士

テレビ ・ 2023

平均 3.9

コーダ(耳が聞こえる聾唖者の子供)の手話通訳者である主人公が犯罪者の手話通訳に苦悩する姿を描いた社会派ミステリの傑作です。 本作に登場する聾唖者は、すべて本物なのですが、巧みなキャスティングの功績もあって、半端ないリアリティに驚きました。 そしてこれら本物とがっぷり四つに組んで、いささかも引けを取らない草彅剛の手話通訳士ぶりには驚きました。屈折したコーダの心理を表情の変化で巧みに表現する草彅は、流石です。朝ドラの羽鳥先生とは、全く違う本作の主人公にリアリティを持たせる彼の力量は、凄いとしか表現できません。 ☆後編 意外な結末を迎える後編は、涙なしには観ていられませんでした。本作は、2組の聾唖者家族の深い愛と悲劇を描いた大傑作です。これまで聾唖者家族を描いた作品は、幾つか観てきましたが、本作を超えるものはありません。ハンディキャップを抱えながら、人一倍深い親兄弟の愛情を大切にしている聾唖者家族の姿には、心を洗われるものがありました。とりわけ兄弟が対立し、和解するまでを描いたラストシークエンスは、出色でした。 草彅剛の苦悩と怒りの表現は、出色ですし、結婚式における橋本愛の崇高なまでの名演技は、彼女の最高作と言っても過言ではありません。