レビュー
是枝裕和と言ったら「誰も知らない」が有名だけど、今作はあのような社会の闇を描いた重い映画ではなく、一般的な日本人家庭を描いたのんびりとした映画。 阿部寛や樹木希林など誰でも一度は見たことがあるであろう役者達の自然な掛け合いが、リアルな日常を演出している。YOUが阿部寛の身長が高いことをいじっていたり、何気ない台詞や会話が印象に残る。 私の家は親戚が多く、正月などはよく家に集まることがあったので、なんだか自分の家族を見ているようで面白かった。YOUと樹木希林の掛け合いは、自分の母と祖母を思い出した。夏の田舎町の雰囲気と言い、不思議と郷愁にかられてしまう映画だった。 日本独特の死生観を題材にし、日本人の日常的な風景を切り取った、是枝らしい、日本らしい作品である。
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