ファニーとアレクサンデル
Fanny och Alexander
1982 · ドラマ · スウェーデン, フランス, 西ドイツ
188分



〈プロローグ〉大邸宅の一室でただ一人、 人形芝居に興じる少年アレクサンデル・エクダール(バッティル・ギューヴェ)。彼は、亡霊を目撃することができる幻視の力の持主である。 〈第一部・エクダール家のクリスマス〉スウェーデンの地方都市ウプサラ。1907年のクリスマス・イヴ。富裕な俳優で劇場主のオスカル・エクダール(アラン・エドヴァル)は、キリスト降誕劇を上演している。妻で女優のエミリー(エヴァ・フレーリング)、彼らの子供アレクサンデルとその妹のファニー(ペルニラ・アルヴィーン)も出演している。劇の後、クリスマス・パーティが催された。
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Balloon Flowers
5.0
5時間完全版なるものを鑑賞。 これは...ベルイマンの偉大な映画人生における集大成に相応しい大傑作。 それまでのベルイマン作品の全ての要素が詰まっており、同時にベルイマン自身の全てが詰まっている自伝的な作品。 明らかにベルイマンの分身である主人公ファニーとアレクサンデルの視点を通して見るのは、スウェーデンの名家エクダール一家の喜劇と悲劇。そこには様々な人間の姿が映し出される。愛や生死、性、宗教などを、超自然的な能力を持った幼い子供を通して描いている。特にこの幻視能力が、この映画に不思議な雰囲気を持たせている。全ての映画の中で、私が完璧な脚本と満を持して言えるのは、この映画くらいだと思う。 そして、本作は脚本だけでなく、色彩の美しさも完璧と言えよう。あまりに美しいセットや衣装には時々はっとしてしまう。ワンシーンワンシーンがまるで絵画のようで、スウェーデンという美しき土壌が大いに生かされている。 作文用紙10枚使っても魅力を語り尽くすことができないこの大傑作は、ベルイマン作品を観尽くした人に是非オススメする。
星ゆたか
4.5
2021.11 神の沈黙のテーマのイングマル・ベルイマン監督の5時間の集大成的大作。 主人公の少年アレクサンデルは、キリストの降誕劇に、妹と一緒に子役として出演する。兄妹の一家は、父親が劇場経営し、母親と祖母が女優という演劇の家系。しかし父親が死んでしまい、それからアレクサンデルは父親の亡霊を見はじめるようになる。そこで10歳のアレクサンデルが、度々表れる父の亡霊に、 『何もできないで ただじっと見てるだけなら 早く天国へいってよ!』などと言う。 二年間にわたって展開する家族のお話。母親は、その後主教と再婚し、アレクサンデルは、そこでも、その主教の先妻との事故死した子の霊に、驚かされたりする。また祖母も亡くなった息子(アレクサンデルの父)の亡霊に、『子供たちのことが心配? お前は優しい良い子だったからね』などと、さほど驚きもせず“語りあう”。 またこの再婚相手の主教の言動などにも、それまでのベルイマン映画で描かれてきた“非”の牧師像が見られる。だから当然再婚した母親も、甘い期待から失望させらせてしまう。夫に『貴方が愛について話をするの』と言えば、『私は欠点もある平凡な人間だが、権威に奉仕する立場にあるから、それらしく振る舞うのだ。』と答える。 そして最後にこの主教も変死してしまう。すべて終わったかに思えたが、アレクサンデルの背後から、『逃がさないぞ!』と、その“主教の亡霊の声”がこずいてくるのである。これはそのまま、ベルイマンが終生〔神との闘い〕をテーマにしていたことを暗示している。 時には、じっくりと腰をすえて、上質な空間を眺める人生ドラマを、鑑賞する映画も、イイのでは!
saokobari
5.0
美しい雪の風景、風景に溶け込む亡霊、高貴な調度品、賑やかだがすれ違う家族、、、。正しい人に見える恐ろしい義父の存在は、霊などよりずっと怖く、逃れられる気がしない絶望的な気分にさせる。最後にある、お気楽なおじさんの乾杯の挨拶は、五時間観たものだけが享受できるご褒美のよう。一度記憶に刻まれたらどの部分から見返しても良い、素晴らしい作品。
akubi
4.0
親戚たちの家族の人間模様が可笑しくてずっと眺めていられちゃう。 同じ部屋で全員違う話をしていて会話が噛み合ってないのとか、不安なときの妙な気まずさとか。 美味しそうで楽しそうなクリスマスのおなら祭りからのパパの死。 そしてママの再婚。 すぐ側で、パパの亡霊が寂しそうにしていた。 引っ越した先は鉄格子のはまった、けして開かない窓のある部屋。 あんなに気持ちの悪い『愛している』ははじめて。 ダメ旦那ふたりが主教の前でとってもかっこよかったり◎ どうでもよいのだけれど、わたしはちいちゃなとき、アンパンマンとおよげたいやきくんの歌が怖くて仕方なかったなってことを思い出した。自分が鉄板で焼かれる順番を待っている魚に思えた。 "希望と絶望が雲となって雨を降らし、できた泉を求めて旅をする。" その、繰り返し。愛おしい、日々。そして旅の途中。
ori
5.0
5時間越えを感じさせない完成された作品だった。素晴らしい。
3.2.1.0
3.5
ネタバレがあります!!
そう
4.0
アレクサンドルとファニーの兄妹(主にアレクサンドル)を通してみた、エクダール家の物語。 劇場型の演技によって一つ一つのシーンは静的で、切り取れば絵画のような美しいシーンが生まれている。 物語は5時間と長丁場。前半3部はエクダール家を中心に明るく描かれ、4部は大主教の下での抑圧された生活が陰鬱に描かれるなど、一本の映画の中での強烈なコントラストが印象に残る。解説では宗教的主題が取り上げられることが多いようだが、個人的には、宗教観と少年特有の夢現な世界が混ざり合っているところに魅力を感じた。
いやよセブン
5.0
WOWOWがベルイマンの5時間超の大作をハイビジョンで放映、感謝! スウェーデンのお金持ち一家、エクダール家で育ったファニーとアレクサンデルの兄妹に起きる2年間の出来事を描いている。 お父さんはエグダール家の長男で舞台俳優、お母さんは女優。 アレクサンデルには亡霊が見えるので、みんなからは恐がりとの評判だ。 前半はエグダール家のだらしない男たちとベルイマンらしい彼らを包み込む女性たちがメインで少し退屈するが、亡霊が頻繁に現れる中盤からはグイグイ引き込まれていく。 確かに5時間は長丁場だが、一つ一つのシーンが絵画のように美しく、時には恐ろしく、圧倒的な迫力で迫ってくる。 それにしてもエグダール家のお屋敷の豪華なこと!
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