シャムパン・ワルツ

Champagne Waltz
1937 · コメディ · アメリカ
85分
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フランツ・シュトラウスはワルツ王ヨハン・シュトラウスの後裔で、ウィーンで代々引き継いだワルツ舞踏場を経営している。彼の孫娘エルサは美声の持ち主で将来はオペラの明星たらんと志しており、フランツの自慢の種であった。ところが、興行師マックス・スネリネックはアメリカからバッヅイ・ベルウのジャズバンドを招待し、シェトラウス・ワルツ舞踏場の隣にジャズ・パレスを開いた。代々のワルツに聞き飽きているウィーンの男女は、陽気なジャズが気に召して、シュトラウス舞踏場のご常連までも、お隣のジャズ・パレスの華客となるという有り様であった。ジャズは音楽ではない、騒音に過ぎん、とシュトラウス師は憤ったが、憤慨していてはパンが食えぬので、いつか師はワルツ・オーケストラにジャズ演奏を見たエルサは、バッヅイ・ベルウに退去命令を出して貰おうとある日アメリカ領事館へ赴いた。そして来合わせていたバッヅイを領事スクリブナーと間違えて、ことの次第を訴えた。バッヅイは美しい彼女に興味を覚え領事になり済まして彼女を巧みに応接した。エルサもこの若い領事さんに好意を感じ、彼が乞うままに、毎日2人は会って楽しんだ。エルサはいつか祖父の悩みも忘れて、恋する乙女となっていた。しかし、ついにバッヅイの身分を知る日が来た。エルサは悲しみ憤って彼と別れた。そしてマツクスの資本はついにシュトラウス・ワルツ舞踏場を買収して、大ジャズ・パレスを作ることとなり、シュトラウス師はエルサと共に追い立てられた。そしてエルサの歌劇場出演の希望も、彼女の失恋の傷手のために歌が歌えず、破れてしまった。バッヅイは愛する彼女を不幸にしたことが堪らず、1人ニューヨークへ帰って、場末のカフエに哀れなジャズ演奏をやっていたが、ウィーンに残っている親友のマネージャー、ギャラガーに電話をかけ、ニューヨークでワルツをやれば大当たりだと知らせる。ギャラガーはマックスを説き、シュトラウス師とエルサを説き伏せて、ニューヨークで「ブルー・ダニューブ・ルーフ」ワルツ場を開いた。果然これが大評判となった。落胆しているバッヅイは吸い寄せられる様に、そのワルツ場の前へ出掛けて行った。そして出て来たエルサと会った。愛し合っている2人は過去を水に流して改めて愛を誓った。そしてワルツとジャズを同時に演奏する大ホールに、シュトラウス師とバッヅイとは仲良くタクトを振り、エルサの銀鈴のような歌が響き渡った。

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