もっと激しくもっとつよく

もっと激しくもっとつよく
1981
74分
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名門、鳥井坂家で、六十五歳になる当主の半蔵と孫ほども年の離れたマリの結婚披露パーティが開かれていた。パーティには、半蔵の跡取りの直道、妻の篝、親類付き合いをしている蒔枝博、圭子夫妻、その息子の達也がそれぞれの思惑を秘めて出席していた。十年前、篝は博と関係を結び、当時九歳だった達也に現場を目撃されていた。弱味を握られる篝は、十九歳に成長した達也に接近する。そこで、二人は殺したい人間を交換で殺そうと冗談を言いあった。達也は直道を、篝はある女を殺したいと話す。帰路、直道は篝の下半身をいたずらしながら車を運転していると、コンクリート壁に激突して死んでしまう。報せを聞いた達也は、冗談ではなかったと顔面蒼白となる。その後、交換殺人の緊張からか、篝と達也は逢瀬を重ね、激しく体を貧り合った。篝は、達也に近づくほど博との愛欲の日々を思い出し、ついに彼を昔と同じホテルへ呼び出した。篝との密会から遠ざかり、焦立つ達也に、彼女から連絡が入った。殺して欲しい女のいるホテルを教える篝。篝の体を思うと、恐ろしさも我慢して、達也は出刃包丁を持って部屋に向った。何と博もそこに呼び出されていた。部屋の中から「殺してもらいたいのは私です……」と声が洩れてきた。ドアを開けると、そこにはテープレコーダーから流れる篝の声と、傍に彼女の死体が横たわっていた。篝は自殺していたのだ。テープからは「二人の男を思う醜い私がいやになった……」と彼女の声が流れていた。

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