ジョーンの秘密
Red Joan
2018 · 伝記/ドラマ/歴史/ラブロマンス · イギリス
101分
(C)TRADEMARK (RED JOAN) LIMITED 2018



夫に先立たれた老女ジョーン・スタンリー(ジュディ・デンチ)は、仕事も引退し、イギリス郊外で穏やかな一人暮らしを送っていた。ところが2000年5月、ジョーンは突然訪ねてきたMI5に逮捕されてしまう。半世紀以上も前、核開発の機密情報をロシアのKGBに漏洩したというスパイ容疑であった。ジョーンは無罪を主張するが、先ごろ死亡した外務事務次官のW・ミッチェル卿が遺した資料から、彼とジョーンがKGBと共謀していた証拠が出てきたというのだ。そんななか、ジョーンの息子で弁護士のニック(ベン・マイルズ)は、母親を信じて彼女の弁護を担当することになる。だが、ニックの思いとは裏腹にジョーンの驚くべき過去が次々と明らかになってゆく……。
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ジュネ
3.0
2020年122本目は、80歳を過ぎてその正体を世間に知らしめることとなった老女を描く『ジョーンの秘密』。 ------------------------------------------------------------ 御歳85歳のジュディ・ディンチが運命に翻弄された女スパイを演じるも、本作で注目に値するのはどちらかと言えば若かりし頃のジョーンを熱演するソフィー・クックソンでしょう。また、ジョーンがスパイ活動を始めるきっかけが広島や長崎の原爆投下だったという展開は、日本人からすれば他人事のように思えません。祖国に対する愛と世界平和を願う気持ちの間で葛藤するジョーンに、知らず知らず共感したくなります。 ------------------------------------------------------------ が、これが全部嘘なんですよね…。本作の罪深いところは、「実話にインスパイアされたフィクション」であるにも関わらず、最後のスタッフロール直前にモデルであるメリタ・ノーウッドの経歴を画面に映し出して、さもメリタ=ジョーンと錯覚させてしまう点にあると思います。経歴も歴史も名前すらも違う人物の話なのに、最後に本人の力を借りようとするのは行き過ぎに感じてしまいます。 ------------------------------------------------------------ 実際のメリタは両親から徹底的に教育を受けたガチガチの共産主義者で、物理学を学んだこともなく当然「アイソトープ理論」を生み出してもいません。大戦が始まる前からずっとスパイ活動に従事しており、原爆をきっかけに改心した逸話もありません。2人の男性の間で揺れ動くメロドラマ要素も作り話で、メリタとジョーンの間には何ら共通項はないというのが事実です。そのあたり割りきって見ないと、冷静な判断が下せない1本でしょう。
てる
3.0
面白かったけどなぁ。 評価はかなり低いらしい。ジュディ・デンチを上手く使えてないとか、原作は面白かったのに退屈な作品になってしまっているとの批評があるらしい。確かに言われてみればそうかもしれない。ジュディ・デンチが主役ではあるけど、彼女のシーンは少ない。家の中と外と尋問室くらいなものか。ロケ地が少なくして、体に気を使ったのかしら。 激動の時代に歴史をほんの少し動かしたかもしれない女性。バーバスパイと言われ、一時は時の人となった人物の話しだ。彼女の人生は波乱万丈だ。 技術者として有能であったのと、女性であったのが大きい。当時のイギリスでは女性は軽視されていたため、捜査の網を掻い潜ることが出来てしまった。イギリス警察の捜査の杜撰さを責めたい部分はあるが、それが事件の発端だ。彼女は核戦争を避けるために行動を起こした。日本に2発もの原爆が落とされ、自分が作り出した兵器の威力に恐れおののいた。核戦争が起きないように、アメリカとソ連にそれぞれ兵器を持たせ、冷戦に持ち込んだ。彼女の取った行動は確かにスパイ行為であった。それは核兵器の技術幇助に他ならない。イギリス国としては彼女を犯罪者として裁かなければならない。 ただ、その行為が結果的に核戦争を避けたのかもしれない。もしかしたら、ソ連が核兵器開発に手間取っている間に、アメリカがソ連を第二の被害国にしていたのかもしれない。ソ連があの時代に核開発をしていたのは間違いないし、彼女のレポートが技術幇助になったのかは甚だ疑問ではある。でも、もしかしたら、核戦争を止めたのは彼女だったのかもしれない。 そう考えるとロマンがある。そこを念頭において、物語が進んでいったなら、この作品はとっても面白い作品になったのかもしれない。 非常にドラマチックではある。スパイであり元恋人と妻子ある教授との狭間で揺れ動く想い。歴史を動かしたのは技術者ではなく、男と女の愛憎劇だったということだろうか。 それにしてもこの女の人って男運ないよなぁ。元恋人は情報欲しさに近づいて来てたわけだもんね。今の彼氏が、妻子持ちの中年ではなく、ハンサムで独り身で頭のきれる若い男だったなら、元カレなんかさっさと忘れていたことだろう。そうすれば、彼氏は年をとってから何十年も前の行為に言い訳することもなかった。 彼女は信念を持った上でスパイ行為に及んだが、それは端から見たら詭弁だ。もしかしたら、ソ連がイギリスに核弾頭を撃ち込むなんてことが起きる未来があったかもしれない。彼女は自分こそが世界を救ったかのように演説しているが、それは結果でしかない。アメリカとソ連の核兵器を撃ち合う未来があったかもしれない。彼女が作った核兵器がどこかの国に使われていたなら、彼女は自殺でもしたのだろうか。 偉そうに語ったが、結果的に彼女が選んだ未来は、彼女が描く未来通りになったわけだ。人生の起点なんてのはどこにあるかなんてわからないね。歴史なんてのは、知らないだけで、案外こうやって男と女が私的な理由で動かした産物なのかもしれないね。
アリちゃんパパ
2.5
ネタバレがあります!!
あっちゃん
4.0
ネタバレがあります!!
Agent Y
3.0
まあ人生そういうこともあるわな。
wishgiver
3.5
80代の老女ジョーン・スタイリーはある日いきなり国家機密法違反でMI5に逮捕される。 ジョーンの息子は弁護士で、このあり得ない逮捕に抗議するが、取り調べが進むうちにジョーンの驚くべき過去が明らかになっていく。。。 若き日のジョーンは物理学者を目指す学生で、世は第二次大戦前夜、共産主義の風が吹いてます。 ヒトラーの台頭でヨーロッパ中が揺れており、このあたりの個々の理念や思想の描写はよくできてます。 ジョーンの信念や行動は理解できる部分はあるものの、やはりスパイ行為なので許されるものではありません。 ただ、当時の革命の気運が個々を信念に走らせた背景自体は、今となっては眩しさや羨望を感じる部分もあり、いろいろと感じるところがある作品でした。 (2020.8.16@アップリンク京都)
邊見 猛
5.0
ネタバレがあります!!
cocoa
2.0
原題は「Red Joan」、いろんな意味にとれるこの原題の方が好きです。 2005年、5月。 ロンドン郊外に暮らす80代のジョーン・スタンリー(ジュディ・デンチ)が逮捕される。 半世紀前のスパイ容疑を否定するジョーンの過去と現代を描いた実話ベースのお話。 しかし…この実話ベースが今回は非常にネックとなっている。 原作のモデルであるメリタ・ノーウッドの詳細を知ると映画の本質がまったく違うように感じて複雑でした。 主人公のジョーンはケンブリッジ大学時代で物理を専攻。 成績優秀な彼女はその後、重要な国の研究機関の助手に抜擢される。 その一方で大学時代に知り合った女友達ソニアやソニアの従兄弟(…と言われる)レオと知り合い、ジョーンはレオと恋に落ちる。 レオの怪しさは「かわいい同志」と言いながらジョーンを翻弄する。 初めての恋だったジョーンはその後、研究機関の上司でもあるマックス・ディヴィス教授とも恋に落ちる。 (こちらは最初は不倫) 真面目で頑固な面もあるジョーンのこの恋愛観の激しさは印象的。 さて、原爆の実験に成功した時、ディヴィス教授の言葉はこうでした。 「我々は科学者だ。」 「物理で結果を出せばいい。」 「政治は政治家にまかせる。」 これは科学者としての正直な気持ちだと思ったが。 ジョーンがレオを通してソ連側に重要機密を渡した理由… 「大国のソ連とアメリカが核を持ったらお互いに使わない。」 「力の均衡のため、平和のために情報を渡した。」 と言うのですが、純粋にそうは思えなかった。 作中で科学者として負けず嫌いなアドバイスをするいくつかのシーンを見ると、ジョーン自身に科学者としての驕り(おごり)のようなものを感じたのは私だけでしょうか。 結局、老齢になって逮捕されたジョーンが息子の力を支えに裁判をすることになるラスト。 そして流れるメリタ・ノーウッドの経歴。 強い共産主義だったメリタの話とは別物の感じ。 スパイはスパイ。 唯一の被爆国である日本から見ると、平和のためにやったと言うジョーンに純粋に共感はできないし、複雑な内容でした。 しばらくは実話ベースものには気を付けようと強く感じた作品でした。
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