鮮血の記録

鮮血の記録
1970
93分
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終戦直後、米兵でごったがえす基地の町。北朝鮮から復員した稔は夜の女を使って、米軍から物資をひき出し、たくましく生きていた。だが、この町に根をはろうとしている暴力組織の倉畑らは彼を邪魔者にし、インチキ翻訳業の原を使って、稔にわざと銃をもたせ、米軍に逮捕させた。数年後、出獄した稔には、二郎という子分ができていた。すっかり変った町の中を、稔は原と倉畑をさがしまわった。倉畑はいまやこの町を支配するボスになっていた。また偶然、おちぶれた原に出会った。怒りをこめて殴りつけた稔だが、原も倉畑にだまされた被害者と知って、手をにぎるのだった。当時、仲間だった北村は新しい電子工学の開発に成功して、工場をもっていた。が、その北村の工場にも倉畑の乗っとりの手がのびていた。北村の手形が倉畑の策略でサギにあったのだ。北村の部下が倉畑と通じていたのであった。さらに、倉畑の背後には、大きな黒幕がいた。そして、それは町田精一郎であった。彼こそ終戦時、稔や大ぜいの部下を戦地に置きざりにして、ひとり内地へ逃げ帰った男なのだ。稔の怒りは燃えた。町田も反撃してきた。二郎が自動車で殺されてしまった。二郎の葬式の日、今度は北村が倉畑の自動車にはねられ死んだ。稔は倉畑を追いつめ、石でたたき殺してしまった。こうして稔は再び獄窓へ。また数年が流れた。出獄した稔はまず原を訪ね、町田が大企業を牛耳る巨頭になり上っていることを知った。最後の覚悟をきめた稔は、巨大なジェット機に乗る寸前の町田に、怒りと恨みの白刃をたたきこんだ。

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