海の夢、都会の虚

海の夢、都会の虚
2003 · ドラマ · 日本
34分
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ITコンサルティングの経営に従事するミチル(剣幸)は、[沖縄へのIT事業の進出]という企画のために沖縄へ向かう事になった。実は、沖縄の竹富島出身でもあったミチルは、久しぶりに故郷の地を踏み、幼馴染の新里(田口トモロヲ)の店へと寄った。そこで、高校時代の親友だったユミカ(益子梨恵)が、まだ竹富に住んでいると知らされる。25年前にミチルの奥底に刻まれたユミカとの出会いが鮮明に蘇り、ミチルは何かに引き寄せられるように竹富へと向かうのだった。今現在は、IT企業の社長という成功を収めたミチルだったが、遠い昔の、ユミカとの出会いは今も鮮烈に脳裏に焼きついたまま離れた事のない、ミチルの記憶だった。記憶の中の記憶ー。ユミカの美しい泳ぎ、ユミカの語る素晴らしい東京。ミチルには、その全てが憧れであった。そんな記憶をたどっていくミチルの傍を、観光客を乗せた水牛車が通り、携帯電話の音が鳴った。そこで話し出す観光客。その音と水牛車によって、25年前のユミカとの想い出が、みるみる現在のミチルに蘇ってきたのだった! 水牛車に乗っている時に起った、ミチルとユミカのささやかな出来事。それが、現在のミチルを形作っていると言ってもいい、等身大の想い出だったのだ。冬も近づき始めたアイヤル浜。そこで再び出会うユミカとミチル。そこで、無意識のうちに小指を怪我していた事に気がついたミチル。その小指から出た血を、その場で止めようとするユミカだったが、沖縄にはない、整備された東京の安全性を話すユミカに、少し違和感を感じ始めたミチル。[海・プール・竹富・ミチル・ユミカ]。受験を控え、ナイーブになりがちな彼女の心で揺れるもの、それは一体?! そして冬になり、受験勉強を控えたミチルは、竹富島の中心でもあるなごみの塔へと気晴らしに行っていた。そこへ、ユミカがやってきて、「東京だったら…」と話し出す。まるで全てお見通しで、分かってしまう。そんな、生き方や無駄の無い[東京]=[ユミカ]に疑問を抱き始めたミチルだった。やがて、ミチルが取り組んできた受験勉強の成果が明かになったその時だった。今までのユミカとミチルの関係が大きく崩れだしたのだ。そして、それから二人の心にできた隙間は…。竹富島を25年ぶりに訪れたミチルは、当時の事を思い出しながら、思い出に誘われるように竹富島を巡っていた。小さく、美しい、日本の島。その小さな島で起こった、色鮮やかなユミカとの青春を彩る思い出の回想劇。そして突然、東京から帰ってきたユミカ。高校生のミチルに、[東京]の魅力を際限なく話したユミカ。25年前、ミチルに不信感を与えたその彼女は、今、この竹富島にいた。

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