母のいる場所

母のいる場所
2003
116分
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フリーライターでシングルマザーの久野泉(紺野美沙子)は、この7年間、脳血栓で右半身不随になった母・道子(馬渕晴子)の在宅介護と子育て、そして仕事に追われている。20歳で家を出て、18年ぶりに実家に帰ってきた泉と、70歳まで仕事人間だった独断的で頑固な父・賢一郎(小林桂樹)とは、母の介護をめぐって終始喧嘩が絶えなかった。三人きょうだいの末っ子である泉は、幼児期の体験がトラウマとなり、「母に認めてもらいたい、見つめてほしい」という願望が、人一倍強い女性でもあった。能の「仕舞い」を舞う母に愛を求めてすがった4歳の泉を、母は冷たく振りほどいた。10歳の泉に不条理を説き、「あなたに結婚は向かないわよ!」と言った母。仕事人間で、家庭は妻に任せて、家事も育児も一切してこなかった夫に、妻としての役割を押し付けられた道子は、短歌を詠んだり「仕舞い」を舞うことで、必死に自分を生きようとしていたのだった。しかし、幼い泉は、母の苦しみを知る由もなかった。また、泉の小学生の息子・遼(片岡涼)はチック症になり、作文に「僕にはお母さんがいない」と書く。高校に入ると遼(細山田隆人)は、すぐに不登校になった。泉は取材先でユニークな有料老人ホームの施設長・悠子(野川由美子)に出会い、「介護はプロに任せてあなたは仕事をなさい」と言われ、母の入所を選択する。「NOを言わない」のがそこのホームの方針で、痴呆の人を、「お分かりにならない方」と呼び、酒もタバコも恋愛も自由。入居者もスタッフも、“ともにいきいき輝いて”暮らしている。やがて、そこでの暮らしで母は笑顔を取り戻し、ホームはかけがえのない「母の居場所」となる。一方、賢一郎は道子の介護を通して、結婚以来、妻と初めて向きあい、いつしか家事を取り仕切るまでに成長してゆく。そして、ホームの仲間にも支えられながら、妻との対等な人間関係を築き上げるようになろうとしていた。自分の生き方が定まらなかった遼もまた、ホームの若い男性ヘルパーとの出会いによって、母と同じ作家の道を歩み始める。そして泉は、母が若い頃に詠んだ短歌を目にして、初めて母の心の内を知るのだった。

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