娘たちは風にむかって

娘たちは風にむかって
1972
110分
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大東被服西淀川工場の従業員たちは突然、工業閉鎖、全員馘首をいい渡された。総員六十三名、大半が中学卒業後の女の子である。その大半は雀の涙ほどの退職金で辞めていったが、八人の彼女たちと一人のおばちゃんは“おとめ争議団”と世間から呼ばれる組合を結成し頑張った。ある日組合資金を稼ぐため、行商にでた京子は、建築技士洋一の運転するワゴンにはねられた。傷はたいしたことはなかったが彼女は洋一の介抱に甘えた。その京子の父が仕事中腕をつぶす事故がおこった。会社側は個人責任とし、クビという。京子は悩んだ“大助との結婚の夢”は破れるかもしれない。闘いつづける中で結婚し、赤ん坊を生み育てていく争議同士の結婚。京子のそれは、みんなの道標でもあった。地区労組員岡の指揮で、父の会社と交渉し、馘首撤回、治療費一切会社負担、賃金の確保を承認させた。その頃、工場機械搬出を理由に、会社側の暴力団が事務所を襲ったが、みんなのスクラムで追い帰した。やがて、地域の主婦や労働者たちとともに、“公害と大企業設置反対”のビラをまくみんなの姿があちこちで見られるようになった。数日後、大介と京子、デクヤンとモー子の結婚式が始まった。そして彼らが新婚旅行にいった日、スモッグでどんよりした空を見ながら岡はヒロ子にいった。「この空かて、俺たちの力で青い空に変えなならん、先はながいで--」

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