マルチェロ・マストロヤンニ 甘い追憶



マルチェロ・マストロヤンニ。ルキーノ・ヴィスコンティにその才能を見出され、数々の舞台で厳しい演技指導を受けた彼は、フェデリコ・フェリーニと初めて組んだ「甘い生活」(60)で一躍世界的なスターとなった。イタリアでは、ミケランジェロ・アントニオーニ、ヴィットリオ・デ・シーカ、ヴァレリオ・ズルリーニ、エットレ・スコーラなどマストロヤンニと一緒に仕事をしなかった監督はいないといっても過言ではない。イタリアの監督はもちろんのこと、テオ・アンゲロプロス、マノエル・デ・オリヴェイラ、ロマン・ポランスキーなど世界の巨匠監督とも仕事をしてきた。なぜ彼はそれほどまで監督たちに愛されたのか。その俳優としての魅力の源泉は何であったのか。それは、彼が映画を観るものに極上の『しあわせ』を与えることができたからに違いない。1924年生まれの彼が映画デビューしたのは1948年。それから1996年12月に亡くなる年まで現役の俳優であり続け、遺作の1997年に公開された「世界の始まりへの旅」に至るまで、彼は160本余の出演作品をこの世に遺した。映画は「少年の心を持ち続けながらする仕事だ」といつも語っていたマストロヤンニは彼自身生涯少年のままに、映画を人生の最高の住処として生き、信じられない純真さでひとつひとつの役を演じていた。まるごと俳優であり、同時に『子ども』であるマストロヤンニの魅力が、二人の娘バルバラとキアラをはじめ、ヴィスコンティやフェリーニ、また自分自身を含め、30人もの人たちの証言と映像によって語られる。それを観ているだけで、彼の与えてくれた”しあわせ”がなんであったかがわかってくる。これこそが彼が愛され続けた秘密であることも。
静かに心へ沁みるラブストーリー
「あいもかわらず」都度課金開始✨
静かに心へ沁みるラブストーリー
「あいもかわらず」都度課金開始✨