レビュー
レビュー
    star3.5
    著名人の手紙を偽造する犯罪に手を染めてしまったリー・イスラエルには、小説家よりもスピーチライターとしての才能があったんじゃないの。法廷で反省の弁を述べる彼女に、ちょっと感動しちゃったもの。また、メリッサ・マッカーシーのすっぴんを物ともしない強烈なパフォーマンスは、オスカーに値すると思うけどね。コメディ女優の底力というものを見せて貰いました。
    60
    面白かった。 実話を基にしている作品はハズレが少ない。 実話だと知っているからこそ楽しめるというのもあるのかも。 落ちぶれた女流作家のおばさんが、著名な作家の手紙を偽造し、それを本物と称し、売買して捕まる話し。 この偏屈なおばさんを好きにはなれない。口は悪いし、手癖も悪ければ、性格も最悪、おまけに部屋も汚い。唯一好感を持てる点があるとすれば、猫好きという点くらいだ。 しかし、このおばさん、文章を真似ることに関しては天才的だった。曰く、真似ではなく、本人によりも本人らしい。 画して、犯罪とはいえ、遣り甲斐を見つけた人は強い。溜まっていた滞納金も払い終わり、金銭的にも余裕が出来、友人も出来た。しかも、偽造だが、自分の仕事が認められていくのはさぞ楽しかっただろう。 しかし、犯罪は犯罪。罪の意識は常にあったのだろう。最後にジャックと交わした会話での晴れ晴れとした笑顔が非常に印象的だった。憑き物が落ちたようであった。 しかして、この作品が出来上がったわけで、どんなことがきっかけにしろ、第2の人生を踏み出せて良かった。人間腐っててはいかんのよね。
    40
    「才悩人応援歌(BUMP OF CHICKEN)的な苦さ」 好きなこと・得意なことが仕事に(社会の役に立つことに)繋がらないというのはほんとうに歯がゆいものです。それでも世間の大半は折り合いをつけて、与えられた環境でがんばっているわけです(たぶん) 本作の主人公リー(メリッサ・マッカーシー)の悲劇は、一度は得意なことで認められたにも関わらず、ニーズの変遷によってそれが合わなくなってしまったことが大きいと思います。ふて腐れるのもわかる... もう少し社会性は持ったほうがいいとは思いますが(笑) タイトル(現題:Can You Ever Forgive Me?)が出るタイミングも、おい、こら!と突っ込まずにはいられません(笑) 許せるか!笑 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 手紙の偽造がうまく回り出すにしたがって、どん詰まりだった人生も豊かさを取り戻していく... というのが皮肉です。道徳的・人道的に問題があったとしても、作家として、人間として最も充実した時間であることは作中でも述べられていたとおりだと思います。最終的に彼女は本業の伝記作家としても返り咲くわけですが、同時にその過程で得たように思えた「豊かな時間」は取り戻せませんでした。 同時に書き手を尊重せずに、投資感覚で手紙コレクション界隈に手を出している者がいるのも事実。ひとの思いを踏みにじったことで信頼を失ったリーが、最後にそういうやつへカウンターパンチをくらわせるのは、ちょっとだけ気持ちがいい(笑) メリッサ・マッカーシーのすっぴんも辞さない体当たり演技もよかったです。また、ジャック(リチャード・E・グラント)との、反目しながらも、性の伴わない、社会的弱者とされる者同士だからこそ惹かれ合うバディ感もよかった!悲哀と皮肉に満ちた、味わい深い作品でした。 2019年公開。日本では劇場未公開。監督は「ミニー・ゲッツの秘密」などのマリエル・ヘラー。主演はメリッサ・マッカーシー。
    ネタバレがあります!!
    20