レビュー
レビュー
    star4.5
    この時点での黒沢清の最高傑作であったと思う。 この人の映画は、いくつになっても学生映画のような映画が多く、妙な幼さを感じていたのだが、「トウキョウソナタ」あたりから、少し吹っ切れたようなキレを感じられるようになったと思う。 本作は、紛れもなく純粋にホラーであり、それもフランスの背景を持った「怪談」である。ヨーロッパの風景に落とされた「累が淵」であり、「牡丹灯篭」である。 特に黒沢の真骨頂である、「鏡」、「階段」、「後ろ」といった、美しくも恐怖のアングルの切り取りが冴えわたっている。 また、サスペンスも重厚で、芸術家のエゴ、野心を持った若者のエゴ・・といったリアルなところに、美しい怨霊が被さるのは、観ていてゾクゾクした。
    20
    主演の男優タハール・ラヒム目当てで観ました。 邦題の「ダゲレオタイプの女」というのも惹かれるタイトルでした。 世界最古の撮影方法、いわゆる「銀板写真」を撮るステファン(オリヴィエ・グルメ)の助手として働き始めるジャン(タハール・ラヒム)。 ステファンの娘マリーに惹かれ、父親に縛られて生きているマリーを救おうとしますが……。 さて、これは恋愛映画ではなくホラー映画です。 黒沢清監督の初の海外作品だとか。 「クリーピー」もそうですが、どこか変な空気を醸し出す作品でした。 青いドレス姿のマリーが拘束器具に固定されて撮られる写真は何と露光時間が120分の長さ。 これでは心身病んでしまうのも致し方ない。 物語は中盤からジャンの「欲」が出てきた辺りからはガラッと変わります。 ラストはそうなるのか……。 現実と空想の狭間でもがく登場人物。 空気感には惹かれましたが、物語としてはそれほどでもないかな~。 「ダゲレオタイプ」という言葉だけが印象に残りました。
    10
    主人公はダゲレオタイプの写真家のもとでアルバイトを始める。 ダゲレオタイプとは銀塩写真で露光時間が長い写真のことらしい。 娘と親しくなり、母親は自殺したことを知る。 そんな時、屋敷の地域が再開発の対象となり、かなりの金額で売れるらしいが、写真家は断固として売らない。 監督は黒澤清、ホラーシーンは多く、かなり怖いが、どこまでが現実か最後まで分からない。
    00