敵
敵
2023 · ドラマ · 日本
108分
(C)1998 筒井康隆/新潮社 (C)2023 TEKINOMIKATA



77歳の元大学教授・渡辺儀助は妻に先立たれ、料理は自分でつくり、晩酌を楽しみ、祖父の代から続く日本家屋でひとり余生を過ごしている。多くの友人たちとは疎遠になったが、気の置けない僅かな友人と酒を飲み交わし、時には教え子を招いてディナーを振る舞う。預貯金が後何年持つか、すなわち自身が後何年生きられるかを計算しながら、自ら定めたXデーに向けて淡々と過ごしていた。だがそんなある日、パソコンの画面に、敵がやって来るという不穏なメッセージが流れてきて……。
🌙 抜け殻になっても、感情は消えない
「ぬけがら」都度課金開始✨
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亮一
3.5
きちんと料理を作る 日常が映し出される パーフェクトデイズを彷彿させるが モノクロのためかそれとも違う 嗜好品もこだわりがある 元大学教授どこかプライドがある 教授時代の高収入蓄え年金の額から月の支出で割り算する そこから後何年生きられるか計算をする それがかえって自分の不安感を払拭する わたしも初老の域 どのくらい生きられるか計算してみる 主人公儀助と比べる 儀助よりわたしの方が寿命が短いことを気付かされる 儀助は教え子や夜間飛行の女子大生に好意を持たれ まだ自分に魅力があると妄想する 想像するのは勝手だが。 わたしも儀助の年に近い(儀助は77歳わたしは60歳だが) わたしも女性に優しくされたりするとつい勘違いをしてしまったりする。いかん 自分を戒めないと。 敵は女性か いや違う 自分自身だ。筒井康隆の本を購入 これを映像化したことに関心。
隣の唐十郎
4.0
ー それを知ること其の物が恐怖 ー どこから? まさか最初から? それは正体不明だからこそ恐ろしい "備えるべき" 恐怖 淡々と過ごすパーフェクトデイズなはずが…いつの間にやら虚実曖昧な悪夢的世界 私は壊れつつあるのか? それとも… そんな不安は、いつか誰もが他人事でなくなる。 漠然とした不気味はありながら不安を受け止め静かに生きる… 最初は羨ましい気持ちで観ていたが、最後は戦慄しつつ[その時]への備えを教えてもらった気がしました。はい。
青天の霹靂
5.0
ネタバレがあります!!
きなこ猫
1.0
本作は生前住んでいたとされる古民家から離れずにいる元大学教授の地縛霊の回想録だったと思う。画面がモノクロなのは、もうこの世にはいない死者の回想録だからと思うが、本人の記憶力が衰退してきているのか、所々夢や幻想が入り混じり、その境界線は余りはっきりしない。食事をする場面がやたら多いのは、食に対する執着心が人一倍強かったからだろう。総体的にメリハリのない、面白味に欠けるストーリーだった。吉田大八監督は老人版の「アザーズ」でも作りたかったのだろうか?🤔
ユウ
4.0
原作未読。監督、吉田大八で鑑賞。 序盤は元大学教授の丁寧な暮らし。モノクロだが、食事が美味しそう。 徐々に夢部分が多くなり、不思議ながら面白い。妻から性的なことで責められる場面は、もはやコメディ。 女性陣が色っぽく、3人とも良かった。 自分ももっと年齢を重ねたら、「敵」がやってくるかな。
うにゃ
3.5
ネタバレがあります!!
Takmaaaaani24
4.0
タイトルの"敵"とはなんだろう?平凡な毎日を送る隠居学者。妄想の中の妻や教え子達は彼にあらゆる精神攻撃を与える"敵"となるが、同時にそれは平凡な生活に良からぬよどみを与える"刺激"でもあり、実は彼もまんざらでない様子...。老いて死が近づいてる最中、ただ死んでいくのでなく何かを残したい!となると凡俗な自分が露になるもんなんですね。丁寧な暮らしに飽き足らないのが人間の卑しい業なのかも。原作読みたい
星ゆたか
3.5
2025.8.24 昨秋の東京国際映画祭で💫大賞·監督·主演男優賞受賞作品❗️。 原作は筒井康隆(34.9.24生)氏。 “小松左京·星新一とSF御三家”。96年刊行作品。 充実した人生を積み上げてきた男性の“抗えない老い”への心象風景を。 監督は吉田大八さん(63.10.2生)。 [桐島部活やめるってよ](12) [騙し絵の牙](20)等好きだ。 が。 モノクロ(白黒)映像で【無情さ】で創造。 現実も妄想夢も色彩の無いフラットな印象を持たせた。 主演は男優賞の長岡京三さん(45.7.6生)。 [ザ·夜間中学](92)[東京夜曲](97)等。 今回老仏隠居教授を演じている(上半身裸の成相が自然に)訳だが。 実際経歴に20代に6年間仏留学とあった。 映画デビューも仏監督作の[パリの中国人](74)だそうだ。 共演は瀧内公美さん(89年生)が元教え子で編集者で魅惑的な役。 河合優実さん(00年生)は祖父のバーでバイトしている女子大生役。 黒沢あすかさん(71年生)は20年前に亡くなった妻役で。 主人公の妄想の中で表れる。 他に松尾貴史、カトウシンスケ.松尾誠、中島歩さん等。 邦画を見ている方には馴染みのある顔ぶれだ。 物語は20年前に妻を亡くし、60代に大学仏教授も退職。 その後は求められて雑誌投稿や講演依頼に応えている現在77歳男性。 生活は代々引き継がれている屋敷(蔵もある)に住み。 炊事·洗濯·買い物(主に食事材料)等そつなく“こなし”。 家の中も身支度(お中元等で溜まった石鹸で念入りに)も小綺麗にして。 たまには教え子の女性編集者を招き、食事を繕い接待。 ワインで酔って終電(pm11.50)ギリギリまで横になっている30代人妻に時折“イラヌ妄想”を持ち。 更にそれは亡妻に(私以外の“女を好きにならないで”)と責め立てられる妄想続き⁉️。 といった思惑で映画は進められていく。 年代もそう遠くない私にも、過度な妄想(私も夢日記を続けていて、その中では色々奇想天外もある)を除けば、馴染み安い映画であった。 自宅に訪れる元教え子の男性とはたまにはバーで飲みかえす。 妄想の中では。 やはり元教え子の別の男性に。 古くから屋敷内にある井戸を再採掘して“美味しい水で麦茶を!”などと言われている。 そうなんです。この映画は前半は一人暮らしの老隠居の男性の節度ある暮らしぶりを、丹念にこと細やかに描写。 役所広司さん主演の[PERFECT DAYS](23年ヴィム・ヴェンダース監督)を思わせる生活慣習光景で。 それが中盤から後半にかけて、次々に彼の、特に睡眠時の【夢】の中に展開される妄想劇に覆われて。 観客に( 『これは夢?妄想?現実?』 )と問われ続けられていく。 そしてそれはパソコン(雑誌依頼の原稿執筆)画面に。 不投稿(詐欺関連)文章と共に。 『敵がやってくる北方から』といった不穏メッセージの始まりから、彼自身の妄想もエスカレートしていく。 ①キムチ漬けから“痔出血”を起こす。 2度目には女医から恥ずかしい肛門処置は妄想! ②近所の老人宅前の散歩犬のフンを巡っての。 言われなき女性への“言いがかり” これは後に(空襲で殺害される)異様な顛末。 ③元教え子とバーで知りあった現役女子大生(バーの突然の閉店)に金を貸し騙しとられる❔) その教え子は緊急入院(検診で悪い所が見つかり)そのバーの金を騙しとられた話をすると。 急に『敵襲来!』と悶絶される。慌てて医者を呼びに病室を出れば…誰もいない?(妄想落ち)。 ④一度以前担当編集者と共に訪れた事のある新人編集者。 親しい女性編集者と共の鍋夕飯に。 突然訪れ、図々しくも上がり込み。 亡妻(幽霊)に女性編集者との仲を批判され。 新人男性編集者は、逆にもてはやす。 酔って女性に手を出そうとし、争いの中殺してしまい。 井戸採掘中の教え子に井戸の中に、この死体を放り投げ落としてもらう妄想決着。 などと老隠居男性の穏やかな自信に満ち平安な日々は。 妄想によって。 自殺死(2階のベッド脇で首絞め)への妄想や。 “敵”からの空襲で死ぬ顛末へて進み。 現実的には、それらが主人公に、遺言書詳細書き上げ完成へと進展させていく。 最期は甥っ子が、遺言書を読む親族や関係者。 そして主人公も入れて。 双眼鏡で覗き込む構図で(つまり主人公は亡くなった)で終幕となる。 これは孫(甥っ子)という世代とを繋ぐ〖時空を越えた〗存在で。 【老い】という迫りくる【死】への歩みを受け止め。 身体的/精神的に自分という存在を確立し、【自我の統合】を経て平穏な維持を求めようとする人間の。 原作の意図なのかも知れないとされる。
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