サンマー・ホリデイ

Summer Holiday
1948 · アメリカ
93分
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1906年、コネチカット州のダンヴィルの初夏である。町の新聞者を経営しているミラーの二男リチャードは、ハイ・スクール卒業をひかえた、青春の夢多い年頃である。彼は同じクラスの美しいミューリエルと恋仲であった。彼女は町一番の大商人マッコーマーの娘で、物堅い家庭に育ったので、リチャードが愛の告白をしてキッスを乞うても唇をゆるそうとはしない。母の兄シッドは酒好きなために、仕事も長つづきせず、ミラーの新聞社の記者をしているが、碌に役に立たないので、ミラーは他に就職するよう体よく追い払った。ミラー家に同じく寄食している母の従妹リリイはシッドと久しい恋仲で、年中求婚されてるが、酒で失敗ばかりする彼を拒み続けている。シッドは別れを惜しんで町を去った。ハイ・スクール卒業式の日、リチャードは卒業生代表として演説をし、その褒美に自動車の運転を許され、ミューリエルと並んで大得意だった。その感激で彼女はキッスを許したがそれを知ったマッコーマーは怒って娘に絶交するよう云い渡した。絶縁状をもらったリチャードは大いに憤慨し、何か面当てをしようと決心する。7月4日独立祭の朝、シッドは瓢然と舞い戻った。碌で無しの伯父さんだが、ミラー一家は喜んで迎えた。例年の通りに町中はピクニックに出掛け、シッドはビール飲み競争で1等を取りヘベレケとなってしまう。夕食の食卓でシッドが酔興したので、リリイは泣き出してしまい、ミューリエルのことで心楽しまないリチャードは家を飛び出す。そして誘われるままに町の酒場に行って踊り子ベルと酒を飲み、生れてはじめての酒なので大醜態を演じた末、給仕にほうり出され、泥だらけになって帰って来る。酒飲みの気持ちを知るシッドの取りなしで、リチャードは叱られないで、その夜は床についた。翌日、弟のトミーが持って来たミューリエルの手紙を見ると、すっかり元気ずいた。今夜9時に家をぬけ出すから会いましょうという嬉しい便りである。ベルのことなどは勿論忘れて、彼はミューリエルと愛を誓い合った。有頂天になって足も地につかぬ息子を見てミラーは凡てを察したが、リチャードがミューリエルと結婚する意志であることを知って安心する。庭の揺椅子でシッドとリリイが並んで座り、リリイが作ったレモン水を啜っているシッドの様をながめて、ミラー夫妻はこれで何もかも芽出度くおさまるだろうと、顔を見合せて微笑した。

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