レビュー
レビュー
Reimi Sakuma
4.5
老いゆく美術品鑑定士と、顔を見せない依頼人の女性。秘密が明かされるたびに心の中をめちゃくちゃにされる作品。
30
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隣の唐十郎
3.5
これはよく練られた脚本ですねェー ネタバレ情報を先に見たら大損害するタイプのやつです。 オークションを支配する男 鑑定士オールドマンは業界きっての名士。 [駆け引き]のプロとも言える鑑定士が、[広域恐怖症]の厄介な依頼人に振り回されながら、顔も知らぬまま、いつしか心を通わせていく展開が心地よい。 美術界の神秘[オートマタ]が示すものとは? 贋作に秘められた一つの真実とは? 審美眼と[人生の価値]を見抜く眼は、全く次元が異なる。 ラストの解釈をどう捉えるかで物語の印象がガラリと変わります。
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ジュネ
4.0
『ニューシネマパラダイス』や『イルマーレ』『海の上のピアニスト』など数々の優れた傑作を世に放ってきたイタリアの巨匠、ジュゼッペ・トルナトーレの描くサスペンス。鑑定士を主人公とするだけあって、数々の美しい絵画や部屋の装飾、そして背景に流れるエンリオ・モリコーネの音楽…ともう雰囲気は抜群です。 ストーリーは映画を見慣れた人ならば先の展開がすぐにわかってしまうくらいドストレートで捻りもないのですが、そこを2時間退屈させることなく引っ張っていく引力こそ監督の持ち味ですし、いったいどこまでが『本物』だったのだろうと観賞後も余韻が消えません。 ただ敢えて言いたいのは、主人公ってここまでされなきゃいけないくらい悪い人間には見えないのです。確かに自己中な強欲ジジイだけれど、一生に1度くらい童貞が夢見たっていいじゃないですか。ジュゼッペ・トルナトーレは間違いなく世界中の非モテ系男子を敵に回しましたね。
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