東洋的な風貌を頬に刻んだひとりの黒人青年が、ニューヨーク・バンクで六千ドルの大金を白人紳士から受け取り、みすぼらしいスラムをあとに、一路東京へと飛び発った。キスミーに行くという言葉を残して。東京ロイヤル・ホテルの四十二階で、人気絶頂の女流デザイナー八杉恭子のファッション・ショーが始まって間もないころ、エレベーターの中で、黒人が胸にナイフを突き刺し、西条八十詩集を抱いたままその場に倒れて死んでいた。男の名は、ジョニー・ヘイワード。麹町署に捜査本部を置き、警視庁の那須班の刑事たちは、エレベーター・ガールの証言から、ジョニーが死にぎわに口走った“ストウハ……”という言葉を最初の手がかりとして、捜査を開始した。
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