ミツバチのささやき
El Espiritu de la Colmena
1973 · ドラマ/ファンタジー · スペイン
98分
©2005 Video Mercury Films S.A.



1940年頃、スペイン中部のカスティーリャ高原の小さな村オジュエロスに一台のトラックが入っていく。移動巡回映写のトラックで、映画は「フランケンシュタイン」。喜ぶ子供たちの中にアナ(アナ・トレント)と姉のイザベル(イザベル・テリェリア)がいた。その頃父のフェルナンド(フェルナンド・フェルナン・ゴメス)は、養蜂場で、ミツバチの巣箱を点検する作業をしている。母のテレサ(テレサ・ジンペラ)は、室内にこもって、内戦で荒れはてた家や人々の様子を手紙に書き綴っている。いったい誰に宛てている手紙なのか、毎週のように、駅に向かい、列車に投函する。公民館のスクリーンには、少女メアリーが怪物フランケンシュタインと水辺で出会う美しいシーンが展開している。そのシーンに魅入られたアナは姉からフランケンシュタインが怪物ではなく精霊で、村のはずれの一軒家に隠れていると聞いた。
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隣の唐十郎
3.0
[世界の子どもたちシリーズ] 名画100選などで絶対紹介されている 世界一有名な[つぶらな瞳]を鑑賞。 スペインの田舎って、こんな味のある景観なんですね。新鮮でした。 荒涼とした大地を駆けていく子どもの姿が、頼りなく寂寞とした風情です。 独裁政権下での不安が表現されているとかで、抑圧から生まれた結晶(無垢な魂)のような作品なんですね。 フランケンシュタインの怪物を子ども目線で[精霊さん]と呼ぶ純粋さが尊すぎる。 怪物も少女も等しく[無垢]な存在である。
亮一
3.5
ビクトルエルセ監督作品の2作目 先に鑑賞したエルスールより古い作品だ。時代背景は1940年代 街並みや風景はどことなく乾いた感じがする。移動映画館 上映場所は街の人たちが集まる公民館ってところか、椅子は各自家から持ってきてみんなで映画を観る、当時では最高の娯楽であろう、さしずめモノクロテレビでウルトラQを近所の子供たちで観たのをわたしは思い出す 懐かしい。そんなノスタルジックな映画かなと思いきや、ファンタジック要素満載だ。フランケンシュタインの映画を観た少女が現実にも存在すると思い込みたまたま負傷した敗残兵をフランケンシュタインと勘違いして看病や食事を与える。ある日廃墟を訪ねると男はいなくなり血が地面についている、(実は殺されたのだが)少女は男を探しに1人で遠くに行ってしまう。アナのひたむきな演技に哀愁さすら感じる。当時奇跡の映画と言われたらしい 所以がわからず調べると本当にフランケンシュタインがいると信じていたそうな。名子役である。なんと30年ぶりいやミツバチのささやきからは40年ぶりビクトルエルセ監督の「瞳をとじて」にアナが出演しているという。何かを起こしてくれると信じたのだろうか。期待しよう。
julian
2.5
ネタバレがあります!!
はしやすめ
4.0
大学生の時に映画の授業で教授が見ろ!って今更見る(笑) 養蜂家の家族の話なのに、一度も家族団らんのシーンが無いのが異様。子供は乳母に養われ、高齢の夫は働き蜂のように死ぬまで働き、美しい妻は嬢王蜂と同じく役目を終えたかのよう。 窓には蜂の巣柄、ベッドには花柄のカバー、そして画面の明るさや色味は蜂蜜色で、牧歌的に見えても交わることの無いシステマチックなミツバチ達がいる=蜂の巣=家は、広さに比べて家具が少なく、がらんとしている。 この映画を見たあと、改めてスペイン内戦を勉強したけど混沌と無視で統一には程遠い。荒涼とした外の風景が物悲しく、この映画に影を落としている。そんな中アメリカのホラー映画『フランケンシュタイン』を公民館で村の皆と見たことだけが、楽しいシーンだった。
星ゆたか
4.0
2024.2.21 スペイン出身で寡作な映画作家と言われるビクトル・エリセ監督(1940年6月30日生まれ)。 31年ぶりに新作「瞳をとじて」が公開され。 合わせて代表作の「ミツバチのささやき」と「エル・スール」も御披露目に。 最近親しくなった映画愛好者(地元で毎月映画鑑賞会を何年も続けてる)の方からグループラインで「エル・スール」がとても好きという話があがり。 それで随分前にディスクにダビングした、その2作を鑑賞する事に。 30数年前は「エル・スール」の方が好きだったのだが。 今回はこの「ミツバチのささやき」に。 遅らばせながら“えらく感心”してしまいました。 エルセ監督33歳の時の作品。 映画は73年制作だが、当時はスペイン映画は商売にならない風評で公開されず。 まず「エル・スール」(82年)の好評から陽の目をみた。 またあの愛くるしく透明な瞳は変わらず、新作「瞳をとじて」で50年ぶりの姿を見せてくれているらしい。 アナ・トレントさん6歳の姿はもう絶品です。 監督は彼女を見つけ出した時 『映画は成功したと思った』と語っている。 85年のベストテンで4位が「ミツバチのささやき」。 「エル・スール」が14位でした。 「アマデウス」「路(みち)」「ファニーとアレクサンドル」「刑事ジョン・ブック目撃者」「パリ、テキサス」「田舎の日曜日」「インドへの道」と好きな映画がズラリと並ぶ年です。 その他「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「プレイス・イン・ザ・ハート」も……。 さてその「ミツバチ…」ですが。 物語は父親がミツバチの採集研究に余念のない中。 母親は毎週“誰かに手紙を書き駅まで自転車で届けに出かけている。列車に郵便📪受けポストがついている。珍しいがいきな試み。 近くの小学校に通う幼い姉妹。 その子供らの通学光景を学校に入り出る〈フェードイン〉〈フェードアウト〉カメラ手法が何とも懐かしい時の流れを感じさせる。 アルバムの1枚1枚の写真が現れ消えていく感じだ。 とにかくまず村に月に数回映画の有料映写会が、トラックで公民館にやってくる開巻から。 そこで小さな子供が歓声を上げながら迎える『嬉しい』出だしだ。 上映されるのは「フランケンシュタイン」。 31年制作ジェームズ・ホエール監督、ボリス・カーロフ主演のもの。 単なるホラー映画や怪物映画でなく。 幻覚美術の感性作品を選んだのも、「ミツバチ…」の主旨に応じたものらしい。 そこでの子供たちの反応、 チョッピリ怖いけど、目を輝かせながら。 その興奮が伝わる。 上映中に姉イザベルに妹アナ、こっそり 『ねぇ、なんであの少女死んだの?フランケンシュタインって悪者?』耳打ち…。〈ささやき〉 『あとで…』 帰ってベッドで寝おち寸前の姉に再び…。〈ささやき〉 『あのね、フランケンシュタインは見えないけど精霊として近くにいるのよ』と。 その後学校帰りの村の外れにある空き納屋とそばの井戸の辺りに“いそうだ”と二人で探索。 アナの興味関心欲は続き、姉が寄らなくても更に一人で通い続ける。 『(フランケインシュタインさん)…』と時々声を掛けながら。 この映画の優れた点は。 幼い姉妹の共の行動を追いながら。 それぞれの姉妹の心の葛藤を重ね、〔成長〕〔自我の目覚め〕を見せた事で。 観客の意識の中にもその記憶を蘇みがえらせた所だ。 汽車の線路に近づく列車音に耳あてする子供の頃やった行為。 ベットの上でハシャギながらの枕投げ。 焚き火の炎の上の飛び合う遊びなどは、女の子のスカートに火がつきそうで、危なっかしいけど面白い!。 そんな中、とりわけ秀逸なエピソードは。 姉イザベルの手の混んだ〈何者かに襲われて死んだ〉 自作自演のお芝居だ。 室内の植え木鉢をひっくり返し。開き戸を何者かが開け出て行った様子を再現。 妹の呼びかけにも姉は応ぜず。揺さぶっても動かない。 下働きの女性を助けに呼びに行ってめ見つからず。 また部屋に戻って見れば。 倒れていた姉の姿も見えず。 開き戸を開け外を見れば…。 そっと後ろから伸びる皮🧤手袋…(キャ~~…!!) 姉の頬くさむ顔…。 それまでずっと姉、妹の絶大の信頼のもと従順の歩みが。 これで少し弛み、姉妹の形が変わった。 妹のプライドが、姉の“やり過ぎたふざけ”で揺さぶられ。 いつも姉妹ベッタリの関係から、少し間を空けて接する〔自立への一歩〕に。 この経験が後に。 足を負傷しあの空き納屋に逃げ込んだ政治活動家の青年と。 偶然出くわし、一人で家族にも知らせず。食べ物を与えたり。 “世話する”6歳の少女アナの “大人ぶり”へと導いていく。 結局この時アナが家から持ち込んだ父親のコートと、オルゴール付きの懐中時計(オシャレ)が。 射殺(遠景カメラから火花の映像と、ピストルの連発射撃音)現場から見つかり。 父親が警察の事情徴集を受ける事に。 そしてアナに様子を聞こうと呼び寄せ近づく父親。 後退り、そのまま家に帰らず近郊をさまようアナ。 近所の人らと捜索。 飼い犬が臭いを嗅ぎ付け見つかる。 空き建物のそばで、疲れ寝ていたアナは保護される。 その後落ち着き、なおも 『フランケンシュタインさん…』と呟くアナの姿。 この映画は1940年のスペインの片田舎の物語。 それはスペイン内線終息後、長いフランシスコ・フランコ独裁政権(38~75)の始まりの頃で。それを終了間際の73年に制作された映画であった事も頭に入れながら観る必要がある。 その上で少女の思春期の成長物語を、 おとぎ話のような神秘的感性で見せた珠玉な名作である意義が深まる。
なでかた
4.5
うわ!こむずかしい
ボルビザン
2.0
解説がなかったら意味不明な映画だよね。
まお
2.5
全体的にセリフが少なく、主題もはっきりと把握できず早々に退屈してしまった。時間を浪費したようで悔しいのでWikipediaで作品のページを確認すると時代背景についての解説があり少しはすっきりした。
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