ある人質 生還までの398日
Ser du månen, Daniel
2021 · ドラマ · デンマーク, ノルウェー, スウェーデン
138分
(C) TOOLBOX FILM / FILM I VAST / CINENIC FILM / HUMMELFILM 2019



ダニエル(エスベン・スメド)は怪我のために体操選手の道を断念し、ずっと夢だった写真家に転身する。戦争の中の日常を撮影するためシリアの非戦闘地域を訪れるが、現地の情勢が変わり、ダニエルはISに誘拐され拷問を受ける。家族は巨額の身代金を用意するために奔走するが、犯人側は容赦なく追い打ちをかけ、要求はエスカレートしていく……。
🌙 抜け殻になっても、感情は消えない
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ジュネ
3.5
直近で劇場公開された新作をレビュー、今回取り上げるのは『ある人質』。実際に1年以上もの間、人質に取られたダニエル・ブリュー氏の実体験に基づきます。 ------------------------------------------------------------ この手の事件が起こると必ず批判されるのは現地に向かった側で、「自業自得」責任論に発展します。ダニエル氏も確かに向こう見ずなところはあったのですが、それがテロリズムを正当化する理由にはなりません。劇中で語られるようにISは手段を選ばず、ジャーナリストからダニエル氏のような写真家まで金目的で片っ端から外国人を拉致し、やり口は卑劣極まりないの一言。 ------------------------------------------------------------ しかもデンマーク政府はテロリストに対して身代金の支払いをしない方針を打ち出しており、彼にとって頼れるのは「家族」のみ。家族とテロリストの息詰まる駆け引きが、静かなトーンで精緻に描かれていきます。「静か」と言えば本作は不思議なことに、ダニエル氏がテロリストのアジトに隔離されてからの生活を淡々と綴っていくんですね。起床、ストレッチ、食事、読書…。 ------------------------------------------------------------ 拷問のシーンも直接的に見せることはほぼなく、タッチが「大人しすぎる」くらいです。思うにこのレベルまで行ってしまうと、テロに対する「憎しみ」や「怒り」は最早2の次なのでしょう。今日1日を生き延びることに精一杯で、雑念が消え失せたかのようです。それが逆に現実味を増しており、物足りないと感じる人もいるかもしれませんが、個人的にはなかなか新鮮でした。
wishgiver
4.0
24歳のダニエル・リュー(エスベン・スメド)は体操選手だったが、ケガで引退を余儀なくされ、戦場カメラマンのアシスタントになる。 ソマリアでの取材で新しい生きがいを見つけたダニエルは、心配する恋人や家族を説得し、内戦が激化するシリアへ自費で向かう。 戦闘に興味のないダニエルは激戦区アレッポではなく、トルコ境界に近い街で写真を撮るが、地域の過激派(ISILの下部組織)に誘拐されてしまう。 予定日になっても帰国せず連絡が取れなくなったダニエルの家族は、交渉人アートゥア(アナス・W・ベアテルセン)と連絡を取り、ISILから身代金と引き換えに解放の約束を引き出すが、テロリストと交渉しない方針を貫くデンマーク政府の援助が得られず、身代金集めに奔走する。 実在の事件を基にした本作は、卓越した脚本と映像で重苦しいリアリティが容赦なく描かれる。 捕虜の苦悩、家族の苦悩、そして希望と絶望の狭間で揺れる両者の描き方は観ているこちらまで息苦しくなるほどにリアルで、ニールス・アルデン・オプレブ監督(『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』『デッドマン・ダウン』)の手腕が光ります。 カメラワーク・編集も素晴らしく、劇場で観る価値大の作品でした。 本作は2015年の話で、現在ISILの勢力は非常に小さくなっていますが、未だ行方不明の人質も多く、早期の解決が望まれます。 2021.2.22@AC東員
しまとも
3.0
写真撮りにシリアに行って人質になった人の話。危機感が無いままテロリストに捕まって大変な目に遭う。家族も災難で政府がテロリストとは交渉しないと言う方針の中、いろんな手を使って身代金をかき集める。一度逃げれたのに何もわからないからまた捕まってしまったり、ロバのマネをさせられたり悲惨極まりない状況をリアルに淡々と映す。ラストもなんとも言えない。行ったら危ないと言われてるところには、行ったらあかん。どうしようもないからね。
松井
4.5
どうしても、後藤健二さんを想ってしまう
cocoa
3.5
原題は「Ser du manen, Daniel」。 邦題がすっかりネタバレなので助かったことはわかっていたけど。 なかなか過酷な内容で、改めてテロとの闘いの難しさを感じた作品でした。 2013年にシリアに行き、IS(イスラム国)の人質になったデンマーク人のダニエル・リュー。 398日間に及ぶ監禁の後に奇跡的に助かった彼の実話ベースのストーリー。 怪我によって体操選手の夢が閉ざされ、今後を考えるダニエル。 ソマリアに行き子どもたちの写真を撮り、「自分がやりたいことが決まった」と、写真家を目指す。 そしてシリアの非紛争地帯に行ったダニエルはISに拉致されるのです。 ここまでの流れがとてもあっさりしているので、何も覚悟のない若者の印象は感じてしまうかも。 その後 劣悪な環境下で人質になるダニエルの様子。 デンマークではダニエルの救出を願う家族が政府に訴えるが「国が身代金を払うことはテロ組織を増長させるので一切交渉はしない」と言う方針。 これは日本も同じ方針だったが、国によっては身代金を払い解放された人質もいたのです。 ダニエルと一緒に監禁されている数人の人質仲間。 そんな時にアメリカ人ジャーナリストのジェームズ・フォーリーが連れてこられます。 この方の名前は知っていたので、先行きを考えると観るのもしんどくなりました。 ジェームズはイスラム過激派組織が一番嫌うアメリカ人。 彼の明るくて前向きな人柄にダニエルや他の人質も励まされた事でしょう。 しかしISは身代金ビジネスを展開し、どんどん処刑をしていきます。 あのオレンジ色のつなぎ服を着せられた姿はもう嫌な予感しかない。 それと同時にデンマークでは家族がお金の工面に必死になっていました。 とりあえず外務省の役人は「ご家族で決めることです。」しか言わないけど、人質救出専門家のアートゥアの交渉によって398日後にダニエルは解放されます。 ジェームズに頼まれた伝言を後に伝えるダニエルの姿。 ジェームズの「奴らの悪意に負けたくない」の強い意思がとても印象に残った。 ダニエルはこうして高額な身代金で助かったが、多くの人質がイスラムの新興勢力によって処刑された事は忘れない。 さらにエンドロールにある「デンマークに難民としてやってくる人々はこれ以上の恐怖を味わっている」の言葉が重かった。 一時、「自己責任」論が飛び交った日本では亡くなられた方も水面下の交渉で助かった方もいる。 決して遠くの世界の話ではなく、一時的にはISの存在が消えたかのように見えるけど、安定しない政情はいろんな怖さがあると感じた内容でした。
ハナ
3.0
罪深いのは誰でしょう。報復は報復しか生まないし、ISISがすべて悪いとも言えない気がする。アメリカにも責任があるけど、それを一般の市民が負う必要もないし、逆も然り。ダニエルは最後に彼の言葉を言わなきゃいけなかったよ。憎悪には負けたくないって。
きんぐさーもん
3.0
星3に一応したが、これは星をつけるものではない
ATSUMI
3.5
辛すぎて受け止める事ができない。
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