あしたの少女



韓国・全州市在住の女子高校生キム・ソヒ(キム・シウン)は担任教師からの紹介で、大手通信会社の下請けのコールセンターで働き始める。顧客の解約を阻止することを至上命題とするこの職場は従業員に厳しいノルマを課し、勤労契約書で保障されている成果給も支払わない。ソヒは連日の残業で、高校を中退して動画配信を始めたジュニら友達との約束も破る羽目になってしまう。そんなある日、従業員の指導役である若い男性チーム長が自殺する。すぐさま本社から新たな女性チーム長が派遣され、業務の再開を指示するが、前日の残業中にチーム長から優しい言葉を掛けられていたソヒは動揺する。新チーム長から成績不振を名指しで咎められたソヒは、実習生だからという理由で成果給の支払いを先送りされる。会社の方針にも疑問を感じたソヒはチーム長への不満を爆発させ、出勤停止3日間となる。謹慎中にジュニとカラオケに出かけたソヒは、手首を切って病院に運ばれる。ソヒは両親に仕事を辞めたいと訴えるが、事情を知らない両親には届かなかった。翌日、面会した担任教師は学校に損害を与えたとソヒを責め、明後日から出勤するよう言いつける。働き始めて3ヶ月にも満たないその日の午後、ソヒは凍てつく郊外の貯水池に身を投げる。全州警察署の刑事オ・ユジン(ペ・ドゥナ)はこの案件を通常の自殺として処理しようとするが、ソヒの勤務先で前チーム長が「従業員が搾取されている」と会社を批判する遺書を残していたことが発覚。さらに、批判の隠蔽を謀った会社側が従業員に覚書への署名を迫ったが、ソヒが最後まで拒んでいたことが判明する。会社への不審を抱いたユジンは実習生への労働搾取の疑惑を問い質すが、会社側はソヒに非があったと主張する。ユジンは捜査を続け、多くの青少年が職場で理不尽な目に遭い、孤立している現実を知る。そんななか、行方不明だったソヒの携帯が見つかる。あらゆるメッセージや写真が削除されていたその携帯に、1本の動画が残されていた……。
🌙 抜け殻になっても、感情は消えない
「ぬけがら」都度課金開始✨
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亮一
4.0
会社が不利益に対する隠蔽 若者からの賃金搾取 点数社会 日本でもずいぶん前から行われておとなりの韓国でも似たような問題を抱えてるんだなと感じた。確かに仕事の効率化が推奨されては来ているが面倒な仕事と片付けるとは訳が違う。ペデュナが何か違うぞと感じ捜査していく姿、上司に食ってかかるところ、学校の教頭をぶん殴るところ 熱かった。でも変えることもできずやるせない表情が心に刺さった。
まじママんじ🍀
3.5
ノルマや順位のような数字に捕らわれている学校や職場はやっぱりろくなこと無い、下は安く働き詰めで上は私腹や安定を肥やしてまるで日本の政治のようだ💢間違っているって事を彼女はちゃんと感じて物申したのにね…上司にも先生にも理解されず親にも言えず…社会に殺されたような本当に悲しく辛い話です😞
Takmaaaaani24
3.5
社会の悪循環の縮図。出てくる大人のほぼ全員が、くだらない保身や目先の補助金、ハリボテの体裁を守るために、若者を上から圧死させる。本来は同じ目線で見守りながら、持ち上げて助けてあげないと未来はないのに…。親が娘のことを全く知らないのも哀しさが煮詰まってましたね…。ペ・ドゥナはベテランになり、たたずまいの女優さんになったなー…と親心感じた。
𝓡 ♡
3.5
『私の少女』のチョン・ジュリとペ・ドゥナが再タッグを組み、実在の事件をモチーフに描いた韓国映画。 大企業の下請け会社で実習生として働くことになったごく普通の高校生が過酷な労働環境と社会の理不尽によって次第に追い詰められていく姿を描いた、社会派ドラマです。 学校の担任からの紹介で、大手企業の下請けのコールセンターで実習生として働き始めた高校生のソヒ(キム・シウン)。だが会社は、顧客の解約を阻止するために従業員同士の競争を煽り、契約書で保証されたはずの成果給も払わない、過酷な労働環境だった。そんなある日、指導役のチーム長が自殺。チーム長の死にショックを受けたソヒは、次第に社内で孤立。神経をすり減らし追い込まれ…。 凍てつく真冬の貯水池で亡くなったソヒの捜査を担当することになった、刑事・ユジン(ペ・ドゥナ)。自死へと追いやった会社の労働環境を調べるうちにユジンは、いくつもの根深い問題を目の当たりにし…。 実際の事件がモチーフとなっているだけあって、作品全体に漂うのはシリアスな空気感。 キャストで印象的だったのは、ソヒを演じたキム・シウン。次第にやつれ生気がなくなっていくソヒを見事に体現しています。 そして、冷静で言葉少なながらも事件に向き合うユジンを演じたペ・ドゥナ。問題から目を背ける大人たちと、それとは対照的にユジンを演じたペ・ドゥナのまっすぐな眼差しの対比が印象的でした。 労働問題が題材となっていますが、それだけでなく、居場所がなく孤独を感じる若者や弱者全体にフォーカスをあてた一作だと感じました。 派手さはなく決して明るい作品ではありませんが、鑑賞後、ずっしりと心に残る、骨太な作品です。ぜひ。
wishgiver
4.0
圧巻のぺ・ドゥナ。 彼女の無表情の演技は、観る人に同じように考えさせる時間を与える。 主人公ソヒ(キム・テウン)がいかに自殺するような少女じゃないかを丁寧すぎるくらいに描く前半、そして理不尽な社会問題に毅然と立ち向かうぺ・ドゥナがいつ正義の鉄槌を振り下ろしてくれるのかを期待させる後半。 全編、間をきっちり取った映像は相変わらず見事で、チョン・ジュリ監督の手腕が光る傑作。 就業率に捉われる学校、利益に捉われる企業、予算に捉われる監督省庁、そしてそれに翻弄される学生。 本来学生のために存在するそれぞれの組織が、いつしか組織の存続が目的になり、学生を利用する組織になってしまうお決まりの構図を非常に上手く描いているし、それ故に救いのない展開で進むのだけど、それでもぺ・ドゥナの「いつ、どこで」を期待させる演出が実に素晴らしかった。
のっ
4.0
ネタバレがあります!!
cocoa
4.0
2017年に韓国で実際に起きた事件を基にした社会派ドラマ。 高校生のソヒ(キム・シウン)は担任から紹介された大手通信会社の下請けのコールセンターで実習生として働く。 現場は従業員同士の激しい競争、契約どおりに成果給が出ない過酷な仕事だった。 直属の男性上司が自殺したことでソヒは精神的に追い込まれていく。 誰にも相談できないソヒは冬の貯水池で入水自殺。 オ・ユジン刑事(ペ・ドゥナ)はソヒの死の背景を調べ上げる……そんなストーリーです。 英題の「Next Sohee」は「次のソヒはあなた」と言われているようで怖い。 韓国は競争社会とは聞いていたが、大学には行かず、エリートコースには進まない若者はここまで社会に搾取されて生きるしかないのか。 職業高校のソヒは学校の言うままに有名企業の下請けのコールセンターで働き始める。 その実態は顧客の解約をあの手この手で阻止し、成績を競わせるブラック企業そのもの。 ダンスが好きで、気の強い元気なソヒの憔悴していく様子が本当に痛々しかった。 雪舞う寒い日に裸足でサンダル履きのソヒが入水してしまう時はなにも考えられなかったのだろう。 前半戦はソヒを描き、後半はソヒの自殺を調べる刑事のペ・ドゥナを描く。 休職明けのユジン刑事が捜査をしていく段階で明るみになっていく大人社会の歪み。 コールセンターは隠蔽体質で、口止めの覚え書きを書かせる。 さらに本社からの人間は「会社の信用を傷つけた!」と憤る。 ソヒを送り込んだ高校も教育庁もみんな責任逃ればかり。 最初は無表情なユジン刑事がだんだん怒りを溜め込む姿、ペ・ドゥナがとてもうまい。 怒りを押さえきれず上司を撲ってしまったソヒと教頭を撲ったユジン刑事。 さらに貯水池近くの店で同じように注文してビールを飲み、足元に伸びる一筋の陽の光りを見つめる。 誰もソヒに寄り添えなかった韓国社会の歪みが何とも言えなかった。 最後に見つかったソヒの携帯。 すべて削除した時の気持ちを考えると胸が苦しくなる。 一つの動画だけ残されていて、そこには笑顔でダンスをするソヒがいた。 その動画を観て涙を流すユジン刑事。 一人の刑事の執念では何も変わらない無念さを表していたと思う。 その後、この事件がきっかけで韓国の労働法が変わったと言うが、学校も教育庁も会社も、みんな壁一面に数値の成績表を貼り付けるやり方は簡単には変わらないと思った。 ソヒのような若者に目を向ける社会になるのは難しい。 ユジン刑事に何かあったら私に話して、と言われたソヒの先輩パク・テジュンの涙が胸につまる。 その辺を女性監督のチョン・ジュリ氏は見事に描いていた。 「私の少女」でタッグを組んだペ・ドゥナの安定感。 やっぱり彼女は刑事役が似合っていた。
マルタ
4.0
高校生のソヒが職業高校の斡旋でコールセンターの実習に行く。 実習生にもあるノルマ、支払われない手当、契約書の改ざんなどなど、どう考えても労働基準に反する職場。就業率をあげたい高校。逃げ場のないソヒが犠牲になってしまった。誰が悪い?「不毛の議論」と言われればやるせなさしかない。唯一の心の救いは刑事のユジンが一緒に考えて涙を流してくれた事くらい。 私が下戸でなかったらソヒ、ユジンと瓶ビールを飲んでやり場のない気持ちを聞いてあげたかった。
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