冷たい夜は死の匂い
The Maddening
1995 · サスペンス · アメリカ
95分
平凡な若妻のキャシー(ミア・サーラ)はある日、仕事で家を空けてばかりの夫デイヴィッド(ブライアン・ウィマー)への面当てに、幼い娘サマンサを連れて姉の家へ向かう。途中立ち寄ったガソリンスタンドの主人ロイ(バート・レイノルズ)の言うままに、彼の家を訪れたキャシーを、妻のジョージーナ(アンジー・ディッキンソン)とその娘ジルが迎える。精神を病んでいるというジョージーナはキャシーとサマンサを妹マーリーンと姪のドナと思い込み、突然キャシーを二階の部屋に閉じ込めてしまう。サマンサは性悪なジルに苛められ泣き声をあげる。実はロイは、かつて自分の幼い息子を殺して埋め、それを通報しようとしたマーリーンとドナをも殺した忌まわしい過去を持つ男で、その事件以来狂った妻を慰めるためキャシーらを連れ込み、監禁したのだった。悪夢のような毎日を過ごすキャシーとサマンサ。行方不明になった妻子を探しに訪れたデイヴィッドはロイに捕まり、庭の古井戸に投げ込まれる。彼を追って来た刑事のチッキー(ジョシュ・モステル)も惨殺されるが、この間にデイヴィッドは井戸を抜け出して家に忍び込み、妻子に再会して逃亡の算段をつけようとする。サマンサは機転をきかせて、ジルに森へ連れていかせて隙をみて逃げ出す。一方、ロイはベッドに縛りつけたキャシーを再三犯そうとするが、彼の異常性格の原因だった亡父“ダディ”(ウィリアム・ヒッキー)の幻に惑わされ果たせず、怒りを溜め込んでいた。逃げようとしたキャシーとデイヴィッドに襲いかかったロイは“ダディ”の幻をみて発砲、ジョージーナを射殺してしまう。乱闘の末、キャシーはロイからショットガンを奪い取り、彼を射殺する。逃げのびたサマンサを連れそこを立ち去るキャシー夫婦の後ろで、残されたジルが泣いていた。