社長えんま帖

社長えんま帖
1969
90分
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マルボー化粧品社長の大高長太郎は、海千山千のつわもの社員の指揮に大わらわだった。議論百出、新製品のネーミング会議は、いつも時間切れ。家に帰っても心の休まることがなかった。そんな折、親会社の梅原大社長の古稀の祝賀会が開かれることになった。大阪へ向った長太郎は機内で祇園の芸妓香繊と再会し、胸をときめかせた。祝賀会は盛況だった。だが、長太郎は、大社長に看護婦を装って付添っている花丸が気にかかり落着かなかった。大社長に呼ばれた長太郎は、そこで“攻撃は最大の防禦なり”の精神を吹きこまれた。その時、長太郎の脳裡に浮んだのは、日米合資会社設立を願っているという日系三世のポール花岡だった。翌日からポールとの提携作戦に乗出した長太郎は、いつになく積極的で、“新製品の名前はアタック。セスナ機を購入し、空とぶ社長室から販売の攻撃命令を発する”と発表した。宣伝部長の西条は、ポスター作成に忙殺され、秘書の中沢は飛行機操縦免許を持っており、営業の新政策に喜んだが、時が移るにしたがい困ることばかり。社長の行動範囲が拡がるにつれ、章子とのデートもままならなくなってしまったからだ。ある日、長太郎は執拗な香織の呼出しに応じ、大阪へ出掛けた。ところが、そこで支店を視察中のポールと富田林に出くわしてしまった、長太郎は、その場をうまく胡魔化したものの九州でまた帰省中のポールと鉢合わせ。しかもポールが病気で倒れ、てんてこ舞の忙しさだった。

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