サラの鍵
Elle s'appelait Sarah
2010 · ドラマ/戦争 · フランス
111分
©2010 - Hugo Productions - Studio 37 -TF1 Droits Audiovisuel - France2 Cinéma



夫と娘とパリで暮らすアメリカ人女性記者ジュリア(クリスティン・スコット・トーマス)は、45歳で待望の妊娠をはたす。が、報告した夫から返って来たのは、思いもよらぬ反対だった。そんな人生の岐路に立った彼女は、ある取材で衝撃的な事実に出会う。夫の祖父母から譲り受けて住んでいるアパートは、かつて1942年のパリのユダヤ人迫害事件でアウシュビッツに送られたユダヤ人家族が住んでいたというのだ。さらに、その一家の長女で10歳の少女サラ(メリュジーヌ・マヤンス)が収容所から逃亡したことを知 る。一斉検挙の朝、サラは弟を納戸に隠して鍵をかけた。すぐに戻れると信じて……。果たして、サラは弟を助けることができたのか?2人は今も生きているのか?事件を紐解き、サラの足跡を辿る中、次々と明かされてゆく秘密。そこに隠された事実がジュリアを揺さぶり、人生さえも変えていく。すべてが明かされた時、サラの痛切な悲しみを全身で受け止めた彼女が見出した一筋の光とは……?
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「タンゴの後で」都度課金開始✨
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キャスト/スタッフ
レビュー
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挿入曲情報

The Round Up

Julia's Visit

The Escape (From "Sarah's Key")

The Escape (From "Sarah's Key")

Julia's Journey

Easy Swing
Till
4.0
ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件を題材とした同名小説を原作とするドラマ映画。 ホロコーストやT4作戦などのナチス・ドイツの愚行の数々についてはこれまであらゆるメディアで取り上げられてきたし、幾度となく映画化もされてきたので幅広く認知されていると思うが、そこにフランスも加担していたことはあまり知られていないのではないだろうか。このヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件(略称:ヴェル・ディヴ事件)は、第二次世界大戦時にフランスで行われた最大のユダヤ人大量検挙事件(検挙自体は少し前からも行われていた)で、当時のフランスの政権であり、事実上ナチス・ドイツの傀儡政権だったヴィシー政権がフランス警察を動かして作戦を実行した。ヴェロドローム・ディヴェールとはパリ15区にあった冬季自転車競技場ないしスケート競技場のことで、検挙されたユダヤ人の多くは食料や飲料水をほとんど与えられないまま5日間ここに閉じ込められた。その環境の劣悪ぶりは本作でも描かれている。最終的に検挙者数は1万3152人に上り、そのうち4115人は子供。彼らのほとんどはその後、東欧各地の絶滅収容所に送られ、無残にも虐殺されてしまったという。 当時のフランスはナチス・ドイツの支配下にあったため、協力せざるを得ない状況だったのではないかと思われるかもしれないし、実際にそういった側面もあるのかもしれない。しかし、元々ヴィシー政権はナチス・ドイツに協力的だったわけだし、フランスではこの事件の2年前からすでにユダヤ人を差別する法律をナチス・ドイツに強制されることなく“自発的に”採択している。こういった点からもヴィシー政権の罪は重く、この事件もフランス最大の黒歴史と言えるだろう。 世間にはまだまだ認知されていないこの恥ずべき事件をフランス自身が発信するというだけでも大変意義のあることだと思うが、本作は映画としての完成度もかなり高い。ジャーナリストである主人公がこのヴェル・ディヴ事件に巻き込まれたユダヤ人女性サラの壮絶な人生に迫っていく過程を、現代と過去を交差させながら描いていく。サラは一体どういう人生を歩んだのか?今彼女はどうなっているのか?というミステリーで物語を推進しつつ、収容所から脱出を試みるシークエンスのスリル、そしてエモーショナルなドラマも用意されており、エンタメ性も抜群。登場人物の描き方も巧みで、すべての人間にちゃんと魂が宿っている。この洗練された脚本と巧緻を極めた演出には唸らされた。 ナチス・ドイツと当時のフランスを批判する鋭い社会性と映画的な面白さを両立させた秀作。同じくヴェル・ディヴ事件を扱った『パリの灯は遠く』(1976)と『黄色い星の子供たち』(2010)も観てみようと思います。
wishgiver
4.0
1942年7月、親ドイツ政権であったヴィシー政権下でのベルディヴ事件をベースにした作品ですが、サラの鍵の行方を追う前半が素晴らしい。 サラ役の子の聡明さの演技が非常にインパクトが強くて印象的でした。 後半はその事実を追うジャーナリスト、ジュリアの物語でもあり、前半ほどドラマチックではないけど、サラの軌跡を追うことで自分の決断が変わっていく様をクリスティン・スコット・トーマスが好演、サラの人生に思いを馳せる良作に仕上がっています。 観終わったら絶対忘れられない重いタイトルです。 2023.1.9@Watcha
邊見 猛
5.0
ネタバレがあります!!
マルタ
4.0
夫の祖父母から譲り受けた古いアパートをリフォームしていく所から、このアパートの歴史について記者ジュリアが調べていく。昔ここに住んでいたサラという女の子とフランスの黒歴史との悲しい繋がり。 1942年第二次世界大戦でドイツのいいなりだったフランスはユダヤ人を大量検挙した。 家にフランス警察が乗り込んで来た時、サラは、弟を守る為に納戸に隠れさせて鍵をかけた。もう2度と家に帰れる日が来ない事を幼いサラは知らなかった。 水もトイレも無い自転車競技場に子供も大人も一万人以上を閉じ込め、その後収容所に送られた。サラは納戸の鍵を開けて弟を助けに行く為に収容所を脱走した。 徐々にサラという女の子の人生にジュリアは記者というより1人の女性として執着して、調べていく。悲しい悲しい歴史に胸が詰まる。 サラが大人になっても誰にも話せない心の痛み。それは切なくいたたまれない。誰かに話せば楽になるだろうけど、話せば他の人にも危険が及ぶ。現在と過去の交差でジュリアの心情を表現していた。嫌な歴史を深堀りしていく事に躊躇はないように感じた。今の平和な状況に過去の事実は残酷過ぎた。 サラという女の子がいた証はちゃんと残っていた。
うにゃ
4.0
ネタバレがあります!!
うさまる
4.0
ヴェルディブ事件を基に作られた映画 前半はサラ視点・後半はジュリア視点で描かれている。 サラは、非常に利発的な少女だった。 一斉逮捕の際も弟を守ろうとしたが 裏目に出てしまいそれがサラにとって、 大きな心の傷になってしまった。 . サラの家族とジュリアの家族との対比 サラの家族もバラバラになってしまい ジュリアの家族も真実を追うにつれて、 溝ができてしまう。 特に、事件に対しての意識がサラ・ジュリアとそれ以外の人たちで対比している 見たくないものを見ないようにする周囲に対してどんなに辛い現実があろうとも立ち向かうサラとジュリア‥。 . 特に、ジュリアが事件について批判する同僚に対して、「あなたが戦時中に生まれていたらユダヤ人を助けるか」と尋ねているシーンあった。 現在においても、第二次世界大戦時 と集団心理は変わらないことを風刺しているようであった。 サラは、自分の運命に立ち向かったが 戦後も迫害のことで苦しみ自ら命をたった。 何かを知ることは大きな代償が伴う 知らない方が苦しまなくてすむようなこともあるだろう。 しかし、ジュリアの周りに反対されても 自分の信念を貫く力強さが印象的であった。 . どんな環境でも自分を見失わない強さがほしいと思った。それは、現状をより厳しくするものかもしれないが、自分を見失い他人に同調するような無責任な行動はしたくないと考えた。
Schindler's Memo
5.0
完成度が高い映画だと思う。 全体を覆う高度の緊張感、ストレートなメッセージ、歴史の深淵部を描いた志の高さ、そして何より「映画」としてのエンターテインメント性を損なわずに描かれたところに感心する。 エンタメ度を落とすとドキュメンタリー的になり、メッセージ性を落とすと軽薄になり、いずれもつまらない。この絶妙なバランスを保った作品が、古今「名作」となると思う。「アラビアのロレンス」、「ひまわり」、「シンドラーのリスト」・・あげるとキリがない。 主演のスコット・トーマスという人・・・、私はこの人のゾンビみたいなルックス(失礼!)が今一つ嫌いなのだが、涙目の勝気演技というところの演技力と、フランス語と英語を縦横にこなすインテリジェンスが受けているのだと思う。 確かに主演は彼女だが、実質 の主人公はサラであることは明白。少女のサラを演じた子役の巧さにはもはや脱帽であり、成長したサラの凛とした美しさには唖然とする。サラという女性は確かに創作なのではあろうが、その生涯を覆った悲しさを思うと強烈に感情移入せざるを得ない。 また、サラを取り巻く人情味あふれる人間たちの心意気が、張り詰めた緊張感に瞬間的な温もりを与えているのも素晴らしい。 2時間を切る尺に、これだけ濃厚にドラマを盛った脚本も上手いと思う。現在と過去をシンクロさせる構成も特筆だが、序盤で「それをしたのはフランス警察なのよ」という台詞一つで全てを理解させ、ラストでの「男泣き」で全てを語るというアクセントも効いている。文句なし。
zoeze
3.5
つまりは運命に立ち向かうということだ。 戦争も差別も生活で、誰かの一途な頑張りが、誰かの気まぐれな優しさが、誰かの事実を知り伝えようとする思いが、巡り巡って紡げる言葉、繋げられる物語がある。 霧の中。人の存在を証明するには心許ない”名前”が、反面、人の生を肯定するに至る旅路。 ギャガ
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