後悔なんてしない

地方の孤児院を巣立ったスミン（イ・ヨンフン）は、アートデザインを学ぶべくソウルに出る。だが、そんな彼を待っていたのは、生活のために昼は工場、夜は代行運転という掛け持ちバイトに明け暮れる日々。そんなある夜、代行運転の仕事で出会った顧客のジェミン（イ・ハン）が “部屋に来ないか？”とスミンを誘ってくる。見るからに育ちのよい身なりのジェミンを送った先は、自宅の高級マンションだった。しばらくしてスミンは理不尽な理由からバイト先の工場をクビになってしまう。彼はその時初めて、ジェミンが工場の経営者一家の御曹司である事を知るのだった。やがて、ゲイ・バーの売春夫へと落ちぶれるスミン。そんな彼をジェミンが執拗に追い続けていた。だが、スミンは工場をクビになった怒りから、素直に気持ちを受け止められない。しかし、ジェミンの真摯な愛情は次第にスミンのかたくなな気持ちをほどいていく。いつしか束の間の激しい愛に溺れるようになる二人。しかし、幸せは長くは続かなかった。父の事業を継がねばならないジェミンにとって、両親が進める結婚話を止めることは出来ない。さらに、格差の壁、差別の壁が愛し合う二人を引き離そうとする。次第に二人は思いつめていく。