セラフィーヌの庭
Séraphine
2008 · ドラマ · フランス, ベルギー
125分



1912年、フランス・パリ郊外サンリス。家政婦として生計を立てていたセ ラフィーヌ(ヨランド・モロー)は、草木や花々に話しかけ、部屋にこもって黙々と絵を描く日々を送っていた。ある日、彼女の働く家に、ドイツ人画商ヴィルヘルム・ウーデ(ウルリッヒ・トゥクール)とその妹アンヌ・マリー(アンヌ・ベネント)が引っ越してくる。その家を管理する女主人が、芸術愛好家を招いて食事会を開き、同席したウーデは部屋の片隅に置かれたセラフィーヌの絵に衝撃を受ける。
🌙 抜け殻になっても、感情は消えない
「ぬけがら」都度課金開始✨
🌙 抜け殻になっても、感情は消えない
「ぬけがら」都度課金開始✨
dreamer
4.0
伝記映画の主人公になるようなアーティストは、たいてい破滅的な運命をたどるものだ。 その理由は、創作上の葛藤、酒、女、孤独などさまざまだが、この2009年度フランス セザール賞作品賞受賞の映画「セラフィーヌの庭」は、それらと別次元の"聖なる破滅"とでも言うべき、女流画家の壮絶な人生を描いている。 パリ郊外とはいえ、1910年代とあって緑がいっぱいの田舎で、通いの家政婦として働く初老のセラフィーヌ。 一人暮らしで無愛想だが、自然の中で呼吸するように絵を描く彼女を、中央画壇に売り出したドイツ人の画商ウーデ。 自然を愛し、信仰厚い土着の魂と、芸術共和国の市民の自由な精神とが、離れ離れになりながら苦闘を重ねる。 これは、その奇縁の物語だ。 写し出されるセラフィーヌの絵の圧倒的な質感と、フランスの田舎の豊饒な色彩を捉えたカメラが素晴らしい。
マ-サル
3.0
画家セラフィーヌの、画家となったきっかけから最期までを描いた物語。 一生懸命働き、自然と会話し、日々の合間でなんとか絵を描いていたセラフィーヌ。 歌を口ずさみながら自然と対話する彼女は歓びに満ち溢れていたし、どんなに忙しくても絵を描くという使命のために生き生きとしていた。 そんな彼女が、絵を描くという使命に没頭するあまり、お告げを受けていたといつ聖域との境界が曖昧になってしまったのだろうか。 その危うさや到底常人は持ち合わせない感性から生み出される芸術はまさに圧倒され、畏怖さえ感じる。 ただ純粋に絵を描いていた頃と違い、いろんな不安に苛まれ不安定になってしまった彼女は、のちにアパシー(無感情)状態に陥ってしまったという。 たとえこちら側の声が聞こえなくとも、どうか最後まで彼女の中の青々と生い茂った美しい庭で、自然に愛されながら過ごせたことを祈る。
ooo
5.0
芸術は、誰にでも平等に表現する権利がある。 見進めていくうちに、苦しくなって泣いた。 それでも、最後に胸のなかにきらきらとなにかが残った。
ひろ
3.0
実在したフランスの女性画家ルイ・セラフィーヌの生涯を描いた2008年のフランス・ベルギー映画 ・ セザール賞主要7部門を独占受賞し、世界の映画祭で数々の賞を受賞した ・ 1912年、フランス・パリ郊外のサンリス。貧しく孤独な女性セラフィーヌの日々を支えていたのは、草木との対話や歌うこと、そしてなによりも絵を描くことだった。 ・ ある日、彼女はアンリ・ルソーを発見し、ピカソをいち早く評価したドイツ人画商ヴィルヘルム・ウーデに見出だされ、その後、彼の援助のもと、個展を開くことを夢見るようになる。そんな中、第一次世界大戦が起こり…。 ・ 日本ではあまり知られていない女性画家の生涯を描いた作品だが、ここまで絵に全てを捧げた女性画家がいたことに衝撃を受けた。初めてこの画家の絵を観たけど、暗い時代に書かれたとは思えない鮮やかな色彩に心を奪われた。 ・ 自ら絵の具を作り、働きながらひたすら絵を描くセラフィーヌ。絵を描くこと自体が、彼女にとって生きるっていうことだったのが映画を観るとよく解る。 ・ セラフィーヌを演じたのはベルギー出身でフランスでは知らない人はいない実力派女優ヨランド・モロー。絵を描くことに生涯をかけたセラフィーヌという女性画家の浮世離れした雰囲気を見事に表現していた。 ・ 映画を大して観てない人が、フランス映画は難しいとかいうひと昔前の価値観を言ってくるとげんなりするが、この作品は、これぞフランス映画って作品。 ・ 緑に囲まれたパリの片田舎で、特に説明もなく進んでいく物語。音楽などの余計な人工音を使わず、静寂さを心地よく感じさせる。 ・ ハリウッド映画などは、台詞のないとこを効果音や音楽が繋ぎ、緊張感を持たせようとするが、フランス映画は小説などで行間を読ませるように、静寂が多くを語っている。 ・ 国ごとにある映画賞の結果はいつも違うが、その国の特色がよく出た作品が賞を受賞することが多い。セザール賞を独占したこの作品は、まさにフランスらしい映画と言ってもいいと思うから、フランスらしさを味わいたいなら観てもらいたい。
さらに多くのコメントを見るには、ログインしてください!