MapleLemon4.0 首都直下地震が発生した際に起こり得る災害をほぼ網羅したという点ではかなり高評価。(“ほぼ”という表現をしたのは、現実には現時点で専門家でも予想していなかったことが起こる可能性もなきにしもあらずの意で。首都直下地震に起因する災害の網羅性という観点では、これを上回る作品はおそらくないと思う。強いて言えば、同時期に南海トラフ地震も発生した、巨大台風が来たといった、大規模災害が多発したパターンまでは今回想定していないところだけど、さすがに約120分という尺では厳しいし、構成次第では首都直下地震の危険性を周知したいという制作側の本来の目的も薄らぎかねないので、これでもかなり十分かな。) ただ一方で、発生し得る災害を網羅する為に、報道局をメインの舞台に選んでしまった都合上、仕方がないとは言え、(報道局も被災地ではあるのですが)災害現場などで人々が実際に混乱している様子が画面の中の更に画面越しにあって、恐怖感を演出するにはちょっと画面的に遠いなって思った。正しく災害を理解してもらう都合上、やや説明的になってしまいがちだしね。 ストーリー的には、地震に対して恐怖感を持ってもらうのであれば、ビル倒壊からの救出作業は失敗して終わった方がよかった気もするけど、ドキュメント要素のあるドラマという点ではまあ仕方ないかなって気もする。最後の堤防決壊の恐れを警告するシーンで再度緊迫感を持ってもらうために、一度落ち着いて貰った方がいいしね。 シニアマネージャーについては、このドラマの制作目的が、“メディア関係者を対象に災害時のメディアの在り方・報道すべき内容とは?について考えてもらう”だったら是非とも必要だったけど、今回の制作目的である“(首都圏在住の)一般市民に、首都直下地震の危険性を周知する”的には必要なかったのではと思った。というか余計。シニアマネージャー登場シーンで必要だった、“震災後の日本経済を考える上で、対外国を意識して、震災の惨状をどこまで報道すべきなのか”という内容はもっと違う形でコンパクトにまとめられたと思うし、そこに余計なシーンを割くよりは、災害映像をもっと流すべきではなかったのかという気がした。 ドラマ内時間と実際の時間をほぼリンクさせるという手法は、震災に対するイメージのリアリティを持たせるという点ではかなり画期的だったと思うけど、一つだけ気になったのは、地震発生時とその直後の描写がやや少なめだったこと。スタジオの耐震性が高い想定っぽいのもあって、スタジオ内が大規模地震後にしては被害が全然なかったように見えるから、最初の方がええこれだけ?って拍子抜けしちゃう。スタジオの方をもう少し散らかしておいても良かったのではって。本震よりも数日後の余震の方が凄そうに見えちゃったし。 巷に溢れてる、首都直下地震を作品内で発生させて、最後にお涙頂戴系のストーリーに仕立て上げるといったものよりは、いろんな面で全然良かったと思うし、むしろこの作品が今のところのベストかなって気もするけど、まだまだ完成度を高めるところはあったよねっていうのを考慮して☆4/5。 MEGAQUAKE然り、今回の番組然り、NHK制作の地震災害警告系の番組は、かなり完成度が高いので今後も期待。一番最初に「いいね」してみましょう。コメント0
MapleLemon
4.0
首都直下地震が発生した際に起こり得る災害をほぼ網羅したという点ではかなり高評価。(“ほぼ”という表現をしたのは、現実には現時点で専門家でも予想していなかったことが起こる可能性もなきにしもあらずの意で。首都直下地震に起因する災害の網羅性という観点では、これを上回る作品はおそらくないと思う。強いて言えば、同時期に南海トラフ地震も発生した、巨大台風が来たといった、大規模災害が多発したパターンまでは今回想定していないところだけど、さすがに約120分という尺では厳しいし、構成次第では首都直下地震の危険性を周知したいという制作側の本来の目的も薄らぎかねないので、これでもかなり十分かな。) ただ一方で、発生し得る災害を網羅する為に、報道局をメインの舞台に選んでしまった都合上、仕方がないとは言え、(報道局も被災地ではあるのですが)災害現場などで人々が実際に混乱している様子が画面の中の更に画面越しにあって、恐怖感を演出するにはちょっと画面的に遠いなって思った。正しく災害を理解してもらう都合上、やや説明的になってしまいがちだしね。 ストーリー的には、地震に対して恐怖感を持ってもらうのであれば、ビル倒壊からの救出作業は失敗して終わった方がよかった気もするけど、ドキュメント要素のあるドラマという点ではまあ仕方ないかなって気もする。最後の堤防決壊の恐れを警告するシーンで再度緊迫感を持ってもらうために、一度落ち着いて貰った方がいいしね。 シニアマネージャーについては、このドラマの制作目的が、“メディア関係者を対象に災害時のメディアの在り方・報道すべき内容とは?について考えてもらう”だったら是非とも必要だったけど、今回の制作目的である“(首都圏在住の)一般市民に、首都直下地震の危険性を周知する”的には必要なかったのではと思った。というか余計。シニアマネージャー登場シーンで必要だった、“震災後の日本経済を考える上で、対外国を意識して、震災の惨状をどこまで報道すべきなのか”という内容はもっと違う形でコンパクトにまとめられたと思うし、そこに余計なシーンを割くよりは、災害映像をもっと流すべきではなかったのかという気がした。 ドラマ内時間と実際の時間をほぼリンクさせるという手法は、震災に対するイメージのリアリティを持たせるという点ではかなり画期的だったと思うけど、一つだけ気になったのは、地震発生時とその直後の描写がやや少なめだったこと。スタジオの耐震性が高い想定っぽいのもあって、スタジオ内が大規模地震後にしては被害が全然なかったように見えるから、最初の方がええこれだけ?って拍子抜けしちゃう。スタジオの方をもう少し散らかしておいても良かったのではって。本震よりも数日後の余震の方が凄そうに見えちゃったし。 巷に溢れてる、首都直下地震を作品内で発生させて、最後にお涙頂戴系のストーリーに仕立て上げるといったものよりは、いろんな面で全然良かったと思うし、むしろこの作品が今のところのベストかなって気もするけど、まだまだ完成度を高めるところはあったよねっていうのを考慮して☆4/5。 MEGAQUAKE然り、今回の番組然り、NHK制作の地震災害警告系の番組は、かなり完成度が高いので今後も期待。
さらに多くのコメントを見るには、ログインしてください!