アイゴールは蝋人形作りとして素晴らしい腕を待った男で、ワースという金主と共同してロンドンで展示場を開いて居たが、彼の芸術家気取りが金儲けにならんと言ってワースは一夜放火して火災保険金を詐取した。そのときアイゴールは自作の歴史上の人物の蝋人形を救おうとして大火傷を負った。それから数年経って1933年ニューヨークで、ロンドンの蝋人形館が開かれた。ところが約一年前からニューヨークでは失踪した人々や屍体置き場から盗まれた死体が全然発見されない、という事実があった。