ソウル郊外で両親と妹と共に暮らす28歳のケナ(コ・アソン)は大学を卒業後、金融会社に就職し、片道2時間かけて通勤している。学生時代からの恋人ジミョン(キム・ウギョム)は、「自分が就職したら支える」と言っている。そんな彼にケナは苛立つが、ケナの母は裕福な家庭で育ったジミョンとの結婚を待ち望んでいる。ケナが家族と暮らす小さな団地は老朽化が進み、再開発が予定されているが、母は転居先の家の購入費用をケナに頼ろうとしていた。ソウルの寒すぎる冬や、地獄のような通勤、恋人との先の見えない未来、仲はいいけれど息が詰まるような家族との暮らしに、ケナはここでは幸せになれないと思い、ニュージーランドへの移住を決意する……。