大正十一年春。--琵琶湖周辺に荒れくるう羽柴、柴田間の戦火をぬって、北近江の陶工源十郎はつくりためた焼物を捌きに旅に上った。従う眷族のうち妻宮木と子の源市は戦火を怖れて引返し、義弟の藤兵衛はその女房阿浜をすてて通りかかった羽柴勢にまぎれ入った。彼は侍分への出世を夢みていたのである。合戦間近の大溝城下で、源十郎はその陶器を数多注文した上臈風の美女にひかれる。彼女は朽木屋敷の若狭と名乗った。注文品を携えて屋敷を訪れた彼は、若狭と付添の老女から思いがけぬ饗応をうける。若狭のふと示す情熱。--もう彼はこの屋敷からのがれられなかった。
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