極寒のロシア氷河からの脱出に成功してイギリスに戻った諜報員“007”ことジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)は、休む間もなく、M(ロバート・ブラウン)と国防相に呼ばれた。英国が開発した防衛システムに不可欠のマイクロチップが奪われたが、どうやらKGBが関係しているらしいというのだ。早速調査を依頼されたボンドは、その事件に、大富豪のマックス・ゾリン(クリストファー・ウォーケン)が関わっていることをキャッチ、ゾリンをマークすることにする。彼は石油で大もうけし、それを基にエレクトロニクスと高度技術を開発し、さらに競馬で巨大な財産を築いた実業家であり、一方では反共産主義者として知られていた。ロイヤル・アスコット競馬場でゾリンの持ち馬が次々と勝ち続けるのを目にするボンド。フランスの競馬クラブが、ゾリンの勝ち方に疑問をもち探偵オーベルジン(ジャン・ルジュリ)を雇って調査にのり出すが、オーベルジンは何者かの手によって殺された。