ホワイトバード はじまりのワンダー

いじめによって学校を退学処分になったジュリアンは、自分の居場所を見失っていた。そんななか、ジュリアンの祖母のサラがパリから訪ねて来る。いじめの経験で学んだことは、人に意地悪も優しくもしないで、ただ普通に接することだ、と孫の口から聞いたサラは、孫のために自らの少女時代を明かす。1942年、ナチス占領下のフランスで、ユダヤ人であるサラと彼女の両親に危険が近づいていた。サラの学校にナチスが押し寄せ、ユダヤ人生徒を連行するが、サラは同じクラスのジュリアンに助けられ、彼の家の納屋に匿われることになる。クラスでいじめられていたジュリアンに何の関心も払わず、名前すら知らなかったサラを、ジュリアンと彼の両親は命がけで守ってくれる。日に日に二人の絆が深まる中、終戦が近いというニュースが流れるが……。