夜の乗合自動車

You Can't Run Away From It
1965
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牧場主大会で演説のためカリフォルニアはコロナドに来たテキサスの大牧場主A・A・アンドルーズ老(チャールズ・ビックフォード)は、子分達にさらってこさせた娘エリイ(ジューン・アリソン)に会いにいく。彼女はジャックという男と結婚したのだが、この男財産目当てと知った老の処置。しかし怒ったエリスは、結婚取消しといきり立つ父親の許から姿を消し、サンディエゴで結婚指輪を質入してからテキサス州ヒューストン行の大陸横断バスへ。隣りに座ったのが新聞記者ピーター(ジャック・レモン)。牧場主大会の取材にきたが編集長とケンカしてクビになったのである。バスは出発、エルセントロ停車の時、エリイのバッグが盗まれた。盗難届をというピーターのすすめも聞かぬエリスは翌朝アリゾナ州タクソン停車の際、ピーターに寄っかかって朝寝坊。万更でない気持ちのピーターと2人、遅い食事を摂る間にバスは出発。乗り遅れた2人は次のバスを待つことにするが、朝刊で彼女の素姓を知ったピーターは編集長に急報する。こうして2人は仲違い。だが次のバスで、隣に座ったセールスマンに言い寄られ弱ったエリイは結局、またピーターと隣合わせになる。豪雨特報でバスは運転中止。簡易ホテルに泊まった2人は残金僅少のため、毛布を城壁がわりに吊って寝る。娘失踪に慌てた老人は2万ドルの賞金で行方探し。宿にきた私立探偵を何とかゴマカした二人は、バスは危険とテキサスの裏道道中。翌朝、乗せてもらったオンボロ自動車の持ち主ダンカー(ジム・バッカス)が、ピーターの荷物を持ち逃げしようとしたことから車を分捕った2人はヒューストンへあと1日という距離に来る。最後の夜とピーターは後払いの約束でバンガローを借りるが、ベッドの間には再びジェリコの城壁。頑固親父も遂にジャックとの結婚を承知したので、今夜でお別れと2人はひどく淋しい。結婚を決意したピーターは、彼女が寝てる間に、編集長ゴードンの許へ急ぎ、特ダネと引換えに2000ドルを要求。言わずと知れた結婚費用。だが旦那様逐電と勘違いしたエリイは夢破れて父に迎えを頼む。こうしてエリイはジャックと結ばれることになったが、2000ドルを返しに来たピーターに同情した編集長は結婚式取材を命じる。当日、エリイはフサギ込んでいるが、こうなっては絶望。見るに忍びず去ろうとするピーター。だが父親から、ピーターが愛し続けていると聞いたエリイは、牧師のキマリ文句が始まるや、彼の後を追う。オンボロ自動車で2人は想い出の簡易ホテルへ。ベッドの間に吊られてあったジェリコの壁は、間もなく、ラッパの音と共にすべり落ちた。

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