妻への恋文
Le Zebre
1992 · フランス
90分 · G
イッポリート・ペシュラル(ティエリー・レルミット)は40代の公証人。妻カミーユ(カロリーヌ・セリエ)は高校の国語教師である。結婚後15年になりふたりの子供に恵まれているが、ある種の倦怠ムードが漂い始めていた。危機を感じたイッポリートは、妻との情熱的な関係を取り戻そうと決心し、匿名の恋文をカミーユに送り始めた。知らず知らず手紙を心待ちするようになったカミーユは、手紙の主からの呼び出しに応じ、指定のホテルへ出かける。しかし「まだダメだ」というメッセージが届き、翌日、同じホテルの部屋の鍵が届けられた。部屋で待つカミーユに背後から男の影が忍び寄り、カミーユに目隠しをした。情事の後、男は顔を見せずに去って行き、数日後「カフェで待っている。赤いマフラーをしているのが僕だ」という手紙が届いた。男の正体がイッポリートだったことを知り驚き、怒ったカミーユだったが、夫の想いを知り、ふたりには熱い情熱が再生したかに見えた。しかしイッポリートはカミーユと出かけた旅先で、突然姿を消してしまった。彼は死んでしまったのだ、と考えた家族たちが葬儀を行う最中に、カミーユをホテルに呼び出す例の手紙が届いた。カミーユがホテルに行くと、イッポリートの友人がいて、彼に頼まれたというビデオテープを渡される。再生したテレビ画面の中には、君との愛を永遠にしたかった、と言うイッポリートの姿があった。