昭和40年、福島県いわき市の炭鉱町。“求む、ハワイアンダンサー”の貼り紙を見せながら、ここから抜け出す最初で最後のチャンスだと、早苗(徳永えり)は紀美子(蒼井優)を誘う。男たちは、数世代前から炭坑夫として、女たちも選炭婦として鉱山で働いてきた。だが今や石炭から石油へとエネルギー革命が押し寄せ、閉山が相次いでいる。この危機を救うために炭鉱会社が構想したのが、レジャー施設「常磐ハワイアンセンター」だった。紀美子の母・千代(富司純子)も兄・洋二朗(豊川悦司)も、炭鉱で働いている。父は落盤事故で亡くなった。千代は炭鉱を閉じて“ハワイ”を作る話に大反対だが、紀美子と早苗はフラダンサーの説明会に出かける。