節分の夜。僧侶崩れの和尚吉三(六代目中村勘九郎)、男ながら振袖を纏うお嬢吉三(二代目中村七之助)、元は良い生まれの浪人・お坊吉三(二代目尾上松也)の3人は、百両の金をめぐり顔を合わせる。同じ吉三の名を持つ3人は意気投合し、義兄弟の誓いを交わした。しかしこの百両の金と名刀『庚申丸』が様々な人の手に渡るうちに数奇な運命が絡まり、悲劇を呼ぶ。