脊椎の痛みから創作意欲も果て、生きがいを見出せなくなった世界的映画監督サルバドール(アントニオ・バンデラス)。心も体も疲れ果て、引退同然の毎日を過ごすなか、サルバドールは自身の記憶をたどっていく……。子供時代と母親、その頃移り住んだバレンシアの村での出来事、マドリッドでの恋と破局。その痛みは、サルバドールの中に今も消えることなく残っていた。そんな折、32年前に撮影し、長らく封印されていた作品の上映依頼が彼のもとに届く。思わぬ再会が心を閉ざしていたサルバドールを過去へと翻らせ、彼の心にもう一度生きる力を呼び覚ましてゆく……。