松田周史(沢木哲)は、京浜地区に住む工業高校3年生。現在にも将来にも意味を見出せず、「10年後の自分へ」というレポートを提出させようとする学校への違和感も、大きくなるばかりだった。その苛立ちから、周史は校舎の屋上に干してある作業着に火をつける。宮路大輔(光石研)は出世しそこねたヤクザ。腕が立ち度胸があるにも関わらず、組織の中でうまく立ち回ることができず、43歳という年齢で組の集金係に甘んじている。ある日、弟分の北島(森下能幸)とスロット店からショバ代を回収するが、北島に金を持ち逃げされてしまう。