寄席でお茶汲みから呼び込み太鼓、めくりの出し入れに至るまで楽屋の一切を仕切るのは“前座”の仕事。普通なら4年程度、前座で経験を積めば二つ目に昇進するところだが、大御所の立花亭圓志(小松政夫)に入門以来9年5ヶ月が経過した立花亭ピカッチ(ノゾエ征爾)は、今も前座から出世できずに、日々楽屋で奮闘していた。そんなある日、仲入り前がなかなか楽屋入りせず、高座に穴が開くのではないかと楽屋内は大混乱になる。