42歳の工藤正明(齊藤あきら)は、スクリーンの星となる日を夢見て役者を続けてきたが一向に売れず、店長候補になるほど居酒屋でアルバイトをしていた。実家の父(品川徹)が余命いくばくもないことがわかり、妹の春美(岩崎光里)からすぐ帰郷するよう催促される。長年親不孝してきた正明は父に合わせる顔がなかったが、せめて心安らかに旅立ってほしいと願い、いもしない妻を連れて帰ることを思いつく。相手役として片思い中の夏川あおい(篠原ゆき子)に白羽の矢を立てた正明は、旧友の塩崎裕子(武藤令子)に頼みこみ、あおいと共に故郷・韮崎に向かう。