ちぎれ雲 いつか老人介護

ちぎれ雲 いつか老人介護
1998 · ドラマ · 日本
109分
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広告会社でグラフィック・デザイナーとして働く百合子は、ある朝、幼なじみの直子の祖母が痴呆で徘徊している現場に遭遇。更に、駅で老婆が家族に強引に老人ホームへ連れていかれるのを目撃したり、前の上司である三井が痴呆の父と寝たきりの母を抱えて暮らしていることを知り、高齢者問題に興味を抱くようになっていく。ある日、百合子はいつか駅で会った老婆・ミキと再会した。そして、彼女を老人ホームに連れ帰ったことから、そこで働く生活指導員・深沢の案内で老人ホームを見学する機会を得る。老人たちの不自由な生活や介護者たちの苦労、百合子は初めて知る現実に驚きを禁じ得ない。そんな折、百合子自身にも高齢者問題が降り懸かってくる。祖父・津村満夫が脳溢血で倒れて入院したのだ。そして、それまで祖父の面倒を看てきた叔母の不満が爆発したことで、百合子一家が面倒を看ることになる。同時に、百合子はボランティアで老人ホームの手伝いをするようになっていた。しかし、高齢者の介護の仕事は生やさしいものではなかった。食事の世話から入浴の手伝い、排便・排尿の処理、しかも人手不足から仕事は形式的にならざるを得ないのだ。ホームの問題は他にもあった。百合子は、ミキがホームに暮らす松田老人と結婚を希望していることを聞かされるが、ホームでは夫婦の入居を認めていないのだ。以前とはうってかわって幸せそうなミキ。なんとかしてあげたいと願う百合子は、深沢が夫婦が一緒に暮らせるホームを新たに作る計画を、三井やホームヘルパーの木村と進めていることを知り、その活動に協力することになる。社会参加型のホーム。それが彼らの夢だ。それから数日後、直子の祖母が死に、満夫が百合子の家で自宅療養することになり、またミキと松田の結婚式がホームで執り行われた。いよいよ、理想のホーム作りを急がされることになる深沢。建設候補地も見つかり、彼らは地域住民にホームへの理解と協力を求める説明会を開いた。初めは難色を示した住民たちも、深沢たちの必死の説得に漸く理解を示してくれる。説明会の後、深沢たちと土地を視察に行った百合子は、やがて完成する理想の老人ホームを想像して、自分も介護福祉士になることを心に誓うのであった。

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