古都鎌倉・切通し。古い木造アパートに住む売れない作家・真木栗勉(西島秀俊)は、部屋に2つの穴を発見する。西側の穴からは、隣室の佐々木(北村有起哉)をのぞき見ることができ、東側の穴をのぞくと、人は居らずちゃぶ台だけが見えた。ある日、真木栗は週刊誌の編集者・森本(利重剛)から官能小説の執筆を依頼される。しかし、真木栗に書けるはずもない。ただ時間だけが過ぎ去る中、真木栗は白い日傘をさし、アパートを見上げている女を目にする。