結婚30周年を迎えたニッキー(アネット・ベニング)は、建築家の夫ギャレット(エド・ハリス)が設計した自宅も完成して幸せの絶頂にあった。一人娘のサマー(ジェス・ワイクスラー)は自立してシアトルで暮らしている。すべてが順調だったある日、結婚記念日を祝うために訪れたメキシコのビーチ・リゾートでギャレットが事故死してしまう。それから5年、ニッキーの心は深く沈んだまま。そんな彼女を見守るのは、近所に住むロジャー(ロビン・ウィリアムズ)だけ。彼も妻のスーザンを亡くして苦しんでいた。だがある日、ニッキーは美術館でギャレットに瓜二つの男性を目撃。その男性が大学の美術学部教授トム・ヤング(エド・ハリス:二役)であることを突き止めた彼女は、彼の授業に押しかける。容姿だけでなく、柔らかな声も眼差しもギャレットそっくりのトム。トムも、ニッキーの訪問に何かを感じたようだった。何としてもトムをつなぎ止めたいニッキーは、絵画の個人レッスンを依頼。半ば強引に自宅に呼び寄せる。10年前、妻アン(エイミー・ブレネマン)との離婚が原因で絵筆を捨てたトムのアトリエは荒れ放題だったが、ニッキーとの交流を通じて創作意欲を取り戻し、次々と作品を完成させてゆく。