不法滞在者や難民たちがひしめくロンドン。トルコからやってきた移民の若い女性シェナイ(オドレイ・トトゥ)は、従姉妹のいるニューヨークへの脱出を夢見ながら、ホテルのメイドとしてつつましく暮らしていた。彼女にはオクウェ(キウェテル・イジョフォー)というナイジェリア人の同居人がいたが、彼はシェナイと同じホテルのフロントで夜勤係として働いているので、アパートで顔を合わせることは余りない。しかもシェナイは、昼間はミニキャブの運転手をしていた。ある日、娼婦ジュリエット(ソフィー・オコネドー)の助言でホテルの部屋をチェックしに行った彼は、トイレの中に人間の心臓を発見する。支配人のファン(セルジ・ロペス)に警察への通報を進言するが、ファンは口封じの金を握らせようとした。それからしばらくして、移民局の男たちがオクウェを捕らえるため、シェナイのアパートに押し掛けてくる……。