自然豊かな高原にある長野県水挽町は、東京から近いために移住者が増え、緩やかに開発が進行している。その地に先祖代々暮らす巧(大美賀均)と娘の花(西川玲)は、自然のサイクルに合わせた慎ましい日々を送っていた。ある日、巧の家の近くにグランピング場を作る計画が持ち上がる。コロナ禍で経営難に陥った芸能事務所が、政府の補助金を得て立ち上げたのだ。しかし、彼らが町の水源に汚水を流そうとしていることがわかると町内は動揺し、その余波は巧の生活にも及んでいく。