育子からの手紙

育子からの手紙
2010
106分
評価する
2006年夏。腰の激痛により夫・悟(佐藤B作)と共に名古屋の病院に向かった副島喜美子(原日出子)は、入院した病室で娘のような年齢の少女・増岡育子(宮崎香蓮)に出会う。連日連夜、激痛を訴える育子を見ながら、喜美子はかつて少女時代に病魔と闘った自分を思い出していた。長くかかりそうな入院生活を送る喜美子は、悟や息子・剛(颯太)のことが気がかりであったが、「痛い」と悲鳴をあげる育子のことも他人事とは思えなかった。献身的に付き添う育子の母・真弓(有森也実)の姿に、自分の母・うめ(渡辺梓)や母親でもある自分も重なる。そんな中、治療中の育子に「我慢して」と慰める医師・新城(田中実)や看護婦に対し、喜美子は「我慢なんてできないんです」と叫んでしまう。驚いて彼女を見つめ返す育子。そうして次第に育子は喜美子を慕うようになっていく。手術後、病室が変更になった喜美子は、育子と手紙を交わすようになる。育子の手紙にはいつも明るい言葉が躍っていた。育子も喜美子が作る押し花の添えられた手紙は楽しみであった。やがて喜美子の経過は安定をみせ、悟の転勤で副島家は仙台に引越すことになる。悲しむ育子だったが、喜美子は手紙を書くことを約束して仙台へと向かった。だがその頃、育子の両親は医師から、育子の片足を切る手術の告知を受けていた。それでも病魔と闘うと父・敏雄(天宮良)に告げる育子。彼女は希望に向かって闘うことを決意していたのだ。一方、不自由な下肢での生活に喜美子も日々奮闘していた。相変わらず可愛い元気な育子の手紙を読むたびに様々な思いがよぎってくる。母親や娘に抱く思いとは違う、年齢を超えた親友のような、理不尽な何かと共に闘う同志のような心の絆がそこに生まれていた。しかし、ある日、喜美子に一本に電話が入る……。

キャスト/スタッフ

  • 出典
  • サービス利用規約
  • プライバシーポリシー
  • 会社案内
  • © 2024 by WATCHA, Inc. All rights reserved.