1863年秋、南北戦争の激戦地テネシー州セント・デービッド。足に重傷を負い、片足を切断されると思い込んだ北軍中尉ジョン・ダンバー(ケヴィン・コスナー)は、北軍と南軍両陣営の眺み合いが続く中、決死の覚悟で単身馬を駆って敵陣に飛び込んだ。南軍が虚を突かれた隙に、北軍は一勢に彼の後に続いて攻め込み、勝利を収めた。戦闘が終わって一躍英雄となったダンバーは、殊勲者として勤務地を選ぶ権利を与えられ、フロンティアと呼ばれていた当時の最西部、サウスダコタのセッジウィック砦に赴任した。見渡す限りの荒野のただ中の砦とは名ばかりの廃屋で、ダンバーは愛馬シスコ、そしてトゥー・ソックスと名付けた野性の狼とともに、1人きりの、しかし不思議に満ち足りた生活を送り始めた。1カ月がたち、ダンバーはシスコを盗みに来たインディアンを慌てて追いはらう。この、ダンバーが辺境に来て以来初めて出会った人間こそ、インディアンのスー族の聖人蹴る鳥(グラハム・グリーン)で、長老とともに150人の部族を仕切っていた。集落に帰った蹴る鳥は、風変わりな白人の話をし、将来のために彼と接触すべきだと長老たちに力説した。一方ダンバーも、インディアンとコンタクトを取りたいと望み、自ら乗り込もうと決意していた……。