幼い頃に高熱病にかかり、年齢は40歳だが知能が8歳で止まったままのギボン(シン・ヒョンジュン)はのどかな田舎の村タンレイに高齢の母(キム・スミ)と住んでいる。彼は、身体が思うように動かない母のために、朝起きると、顔を洗うお湯を沸かしたり、洗濯をしたり、市場への買い物に一緒に出かけたりと、いつも母を支えていた。村の雑用でわずかばかりの収入を得て、食べ物をもらうと、少しでも早く持って帰ろうと靴も履かずに大急ぎで家へと走り出すギボン。そんな彼の姿を見て、村の人々は“裸足のギボン”と呼んでいた。ある日、村で開かれたマラソン大会の最中、ギボンは誰かが落としたゼッケンを拾い、落とし主に渡すつもりが、成り行きでマラソンに参加、入賞を果たす。ギボンの才能に目をつけた村長(イム・ハリョン)は、ギボンをソウルで行われる全国アマチュアハーフマラソン大会に出場させようと考える……。