ソウルのコンサート制作会社で照明のチーフ・ディレクターとして働くインス(ペ・ヨンジュン)が、妻の交通事故の知らせを受け取ったのは、仕事の真っ最中のことだった。東海岸の小さな町、サムチョク。救急病院の手術室の前で、インスはソヨン(ソン・イェジン)と出会う。そして、ふたりに残酷な現実がつきつけられる。それぞれの妻と夫は一台の車に乗っていた。デジカメ、携帯電話……2人の疑惑を裏づけ、知りたくもない現実が突きつけられる。「死んでくれればよかったのに」。意識の戻らぬ妻に向かい、インスの唇からそんな言葉が思わず漏れ出す。疑惑が確信へとその姿を変え、生死をさまよう者たちへの思いが憎悪になる。しかし、彼らは真実を確めずにはいられない。